一鶴斎 造『純銀 望月形 鎚目 湯沸』

この作品の買取価格・作家について

一鶴斎は本名を永田富次郎といい、名古屋で明治期に活躍した金工の一人とされます。

明治時代の金工作品はとても高度な彫金の技術、多彩な象嵌・色絵・色金の技術が独自の美しさを醸し出しています。

貿易商品としても主要な品物となっていた金工作品は高度な彫金技術、象嵌技術が求められ、日本国内の金工技術は江戸時代末期から、広く西洋に門戸を開くことになった文明開化後の明治時代にかけて、その技術は最高潮を迎えました。こうした時代背景もあり、明治時代初期の美術工芸品は金工作品に限らず、漆芸や彫刻とあらゆる面で高く評価されております。

明治の金工作品はわずか30年程の短い間に作られた為、希少な美術品であり、欧米では時代背景を踏まえた作品の価値をよく知っているので、今も尚、市場では高値で取引されています。

今回のお品物は純銀製で一鶴斎という明治時代の金工師のもので、細かな装飾が施してあり、作品自体の出来も良く、共箱もありましたので、今回の評価額となりました。
共箱がない場合やお品物の状態によっては評価額が変動致しますのでご了承下さいませ。