
「自宅にある絵画、売ったらいくらになるだろう?」と思ったことはありませんか?
絵画は美術品としての価値だけでなく、投資や収集の対象としても高い人気があります。しかし、売却する際には知っておくべきポイントや注意点などがいくつかあります。
この記事では、初めて絵画を売却する方でも安心して進められるように、絵画買取の注意点をわかりやすく解説いたします。
また、無名作家の絵画買取に関する情報もご紹介いたしますので、ぜひご参考にしてください。
絵画を売る方法
絵画を売る際、まずはオークションサイトなどを利用して自分で売る方法と、買取業者に依頼して買い取りしてもらう方法に分かれます。それぞれの方法の詳細について、以下でご紹介いたします。
自分で売る方法
ここでは、オークションサイトを利用して自分で売却する方法についてご紹介いたします。
まずオークションサイトで代表的なものといったら、ヤフオク、メルカリ、楽天オークションなどが挙げられます。
【オークションサイトのメリット】
- 手軽に出品できる
オークションサイトに出品する際、売りたい絵画の写真を撮って、買取希望額などの項目を入力するだけで簡単に出品が完了します。 - 店舗に売りに行くといった手間が省ける
普段の生活が忙しく、買い取ってくれる業者の店舗まで行く時間がないといった方でも、自宅だけで完結させることができます。
【オークションサイトのデメリット】
- 買い手がなかなか見つからない場合もある
特に無名作家の絵画作品などは、なかなか買い手が見つからないということも充分に考えられます。 - 買取業者に依頼するよりも買取価格が安くなる場合がある
出品する絵画の価値が分からないままに、希望価格を設定して出品してしまうと、本来の適正価格よりも安い値段で取引が成立し、結果、損をしてしまうというケースもあります。
買取業者に依頼する方法
絵画は、骨董品買取業者などの買取業者に依頼すると、査定・買い取りをしてもらうことができます。
【骨董品買取業者に依頼するメリット】
- 売りたい絵画を適正価格で買い取ってくれる
骨董品買取業者は、絵画の市場相場に精通しているプロです。そのため、売りたい絵画一点一点の正確な価値を見極め、値段をつけてくれるので、安い値段で損をするといったことを避けられます。 - 買取方法もいくつかあるため、柔軟な対応ができる
骨董品買取業者の多くは、出張買取・宅配買取・店頭買取など、いくつかの買取方法を展開しています。それぞれの特徴を把握したうえで、自分のニーズに合った方法で買い取りをしてもらえるので、とても便利です。
【骨董品買取業者に依頼するデメリット】
- 信頼できる業者を探す必要がある
骨董品買取業者の中でも、絵画の買い取りが不得意な業者もいます。そういった骨董品買取業者に依頼してしまうと、納得のいく査定金額を付けてもらえない可能性があるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
信頼できる業者の選び方
ここでは、絵画を骨董品買取業者に依頼して買い取ってもらう場合の、信頼できる業者選びのコツをご紹介いたします。
口コミや評価を確認する
まず、口コミサイトなどを通して、各骨董品買取業者の評判を調べるのが手軽な方法として挙げられます。特に、実際に利用した人の口コミやレビューなどは、貴重な意見として参考になるでしょう。
ただし、口コミ件数を多くしたり、評価点数を上げるための、いわゆるサクラと呼ばれるような意見もありますので、複数のサイトを比較するなどして、慎重に調べることをおすすめします。
業者の実績を調べる
気になった骨董品買取業者が見つかったら、その業者が絵画買取に精通した業者なのかをチェックしましょう。
調べる方法としては、その業者のホームページなどで絵画の買取実績をチェックするのがおすすめです。そこから、どのくらいの買取経験があるのか、どういったジャンルの絵画を扱っているのかなどを把握することができます。
ホームページや対応をチェックする
骨董品買取業者のホームページをチェックすると、実際に鑑定を担当する鑑定士のプロフィールなどを掲載している業者も存在します。
絵画の査定に関しては、経験の数がかなり重要になりますので、プロフィールを通して、絵画の査定が得意なのか、どのくらいの査定経験があるスタッフが在籍しているのかを調べておくと安心でしょう。
絵画の保管方法
絵画を少しでも高い値段で売るためには、普段から適切な方法・環境で保管しておくことが非常に重要です。ここでは、絵画の劣化やダメージを防ぐための基本的なポイントをご紹介いたします。
害虫が発生しづらい環境を保つ
絵画の中でも、紙や布地を含んでいる作品は、虫食い被害のリスクがあり、これが発生してしまうと、作品の価値を著しく下げてしまう原因になります。
虫食い被害を避けるためには、害虫が発生しづらい、湿度が低く清潔な場所で保管することが非常に重要です。また、保管場所に防虫剤(無香料のもの)をセットで置いておくとさらによいでしょう。
カビの発生を防ぐ
紙やキャンバス地の作品は、その性質上、カビが発生しやすいです。
カビの対策には、湿度の管理が最も重要なため、保管場所の湿度は50%以下を保つように注意しましょう。保管場所に湿度計を設置して定期的に確認したり、必要に応じて除湿器などがある部屋で保管するのも良いでしょう。
紫外線が当たらないようにする
直射日光や紫外線に長時間当たると、色褪せや素材の劣化が生じてしまいます。絵画の保管場所には、直射日光が当たらない場所を選びましょう。
また、絵画を飾るための額縁やフィルムには、UVカット機能を備えたものも存在しますので、そういったものを利用するのが理想的です。
無名作家の絵画買取
無名作家の絵画は、知名度が低いため、買い取りしてもらえるのか分からず戸惑っている方も意外と多いのではないでしょうか。確かに、無名作家の絵画は、有名作家の作品に比べると、買い取り価格は低くなる傾向にあります。
しかし、作品の完成度などによっては、高い査定金額が付く場合もありますので、一概に言うことはできません。
ここでは、無名作家の絵画買取について、査定ポイントや高い値段が付きやすい絵画の特徴をご紹介いたしますので、ぜひお手元の絵画が該当するかチェックしてみてください。
無名作家の絵画の査定ポイント
- 絵画自体の保存状態が綺麗かどうか
無名作家の絵画を査定に出す際には、作品の保存状態が非常に重要です。大きな傷や汚れがある場合、査定に影響を与えるため、前述したとおりに普段からの保管環境に注意し、定期的に絵画の状態をチェックしましょう。 - 作品に関する証明書や資料があるか
無名作家の絵画である場合、作者のサインや過去の所有者などの資料があると、作品の信憑性が高まり、価値が上がる場合があります。特に、作品自体は無名のものでも、過去の所有者が有名な人であれば、そのファンからの需要があるため、査定金額も高くなることが期待できます。
高く売れる無名作家の絵画の特徴
- 作品のクオリティーが高い
無名作家の作品でも、作品自体のクオリティーが高ければ高く買取ってもらえる可能性は十分にあるといえます。作品のクオリティーは、色の鮮やかさ、作品の構図、表現技法など、様々な要因が複雑に絡み合って評価されるものですので、専門家以外の方が判断するのは非常に困難です。そのため、正確な価値を判断するためには、骨董品買取業者などの専門家に相談するのがおすすめです。 - 人気のジャンルの絵画である
絵画には、人物画や抽象画、風景画などさまざまなジャンルがあります。その中でも人気の高いジャンルの作品である場合、需要の高さから査定金額も高くなる可能性があります。一般的に需要が高いのは、風景画といわれており、反対に需要が低いのは抽象画であるといわれています。抽象画の需要が低いのは、鑑賞者の解釈や感性によって評価が分かれるジャンルであり、さらに無名作家という要素が加わると、なかなか買い手がつかないという背景があります。
まとめ
絵画を売る際、まずは自分で売る方法と骨董品買取業者などの業者に買い取ってもらう方法に大別されます。それぞれにメリットやデメリットが存在しますので、その特徴をよく理解した上で、自分のニーズに合った方法を選択しましょう。
その中でも、骨董品買取業者に依頼する際には、信頼できる業者を慎重に選ぶことで安心して任せることができます。
また、絵画の買取価格は、作品の保存状態によって大きく変動するため、普段から適切な保管環境を整えておくことが重要です。
さらに、無名作家の絵画は、有名作家の絵画に比べて買取価格は低くなる傾向にはありますが、保存状態や作品のクオリティーなど、いくつかの条件が揃っているものに関しては、高い値段で買い取ってもらえる可能性があるため、諦めずに買取業者に相談してみることをおすすめします。