骨董品を売るといくらになる?骨董品の買取相場の調べ方について
骨董品を所有している方の中には、「この品物はどれくらいの価値があるのだろう?」と疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。特に、家族から受け継いだ古い茶器や掛軸、あるいは骨董市やフリーマーケットで購入した骨董品を目にするたび、その価値が気になることもあるでしょう。
骨董品は、所有している方にとっては単なる古い物ではなく、思い出や文化的価値が詰まった特別な存在です。しかし、いざ売ろうと思った時、「価値がわからない」「どこで査定をしてもらえばよいかわからない」といった悩みに直面する方も多いと思います。また、骨董品に関する情報は専門的なことも多く、初心者にはハードルが高いと感じる方もいるでしょう。
本記事では、そんな骨董品に関する悩みを解消するため、値段を決める要素や骨董品の買取相場について分かりやすく解説します。さらに、骨董品を少しでも高く売るためのポイントや、信頼できる買取業者の選び方についても詳しく紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
骨董品の買取相場について
本項では、骨董品の買い取り相場を調べるにはどうしたらいいのかについてご紹介します。
自分で骨董品の買い取り相場を調べることは難しい
結論からいうと、骨董品に関する専門知識がない人が、買取相場を自力で調べることは、以下のような理由から非常に困難だといえます。
骨董品市場の動向の変化があるため
骨董品は市場の需要と供給の影響を受けやすく、時期や地域、その時期のトレンドなどによって相場が大きく変動します。特定の時期や状況では一時的に高値がつくこともありますが、その状況が常に維持されるわけではありません。そのため、一般の方がその波を把握するのは非常に困難なのです。
専門知識が必要になるため
骨董品の価値を正しく評価するには、作家や時代背景、技法、素材、状態など多くの要素を考慮し、総合的に判断する必要があります。これらを判断するには専門的な知識が不可欠で、一般の方が正確に価値を見極めるのはほぼ不可能だといえます。
流通経路の違いによって相場が異なるため
骨董品はさまざまな流通経路を通じて取引されます。オークション、買取業者、インターネットなど、それぞれの市場で相場が異なることがあります。例えばオークションなどでは、競り合いの結果、予想外に高値がつくこともありますので、一般的な相場そのものが曖昧になります。
過去の取引データが少ないため
一般の方が自力で買取相場を調べようとしたとき、ほとんどの方はインターネットで検索をするでしょう。しかし、一般的に価値が高い骨董品は一品物が多く、過去にいくらで取引されたのかがデータで残っていることは非常に少なく、高価な骨董品に関しては真贋の判定も難しいため、一般の方で見極めることは困難です。
骨董品の値段を決める要素とは?
一般の方が自力で具体的な買取相場を調べることは難しくても、高く売れる骨董品の特徴を知ることは可能です。骨董品の評価基準は一つだけではなく、さまざまな要素から総合的に判断されますので、本項では骨董品の値段を決める主な要素について詳しく解説します。
骨董品の種類
- 陶磁器: 中国の官窯(かんよう)や伊万里焼、マイセンなど、有名な窯元の作品や、時代の古い陶磁器は一般的には評価が高くなります。特に歴史的背景が深いものや、希少価値の高いものは高額査定が期待できます。
- 絵画や掛軸: 作家の知名度や制作された年代、保存状態が重要です。例えば、狩野派や琳派といった有名な流派の作品や、近代以降の画家では横山大観や東山魁夷など有名作家の作品が高い評価を受けます。
- 古道具: 日常使いのお皿や風炉など、当時の生活を物語る古道具はコレクターや海外の方に人気です。特に手工芸品や精巧な技術が込められている作品は評価が高くなります。
市場での需要と供給
骨董品の値段は市場の需要と供給に大きく左右されます。例えば、特定の作家の作品がブームになればその作品の価値は上昇し、反対に需要が少ない場合は下落することもあります。また、特定の時代のみに制作されていたような希少性の高い品物は、需要が減りづらい傾向にあります。
骨董品の保存状態
- 物理的な傷: ひび割れや欠損、修復の痕跡があると価値が大きく下がります。一方で、古い時代の品物で保存状態が良ければ、評価が高くなります。
一部、陶器などでは「金継ぎ」と呼ばれる技法によって、修復がなされている場合があります。金継ぎの完成度によっては価値が上がる可能性もございます。 - 経年変化: 年代物特有の風合いやパティナ(経年による金属の風合い)など良い経年変化がある場合には評価が高くなりますが、色褪せたりなど悪い経年変化があると、反対に評価は下がります。
骨董品を少しでも高く売るためのコツ
優良な骨董品買取業者に買い取りを依頼する
- 口コミと評判を確認する
- 業者の専門分野を見極める
- 無料で査定してくれる業者か確認する
適切なタイミングで売る
需要が高い時期に売るのがおすすめです。
骨董品に付属品がないか確認する
売りに出したい品物に、共箱や鑑定書などの品物の価値を証明するような付属品がついている場合、査定額が高くなる可能性があります。
もしご不明な場合は骨董品の買取業者に問い合わせてみましょう。
まとめ
骨董品の買取相場を一般の方が自力で把握するのは非常に困難です。そのため、所有している骨董品の買取価格を知りたいときには、骨董品の買取業者に査定を依頼して教えてもらうのがおすすめです。また、高く売れる骨董品にはいくつかポイントがありますので、それを把握し、手入れや保管方法など、自分で工夫できることに関しては積極的に行うようにしましょう。