表千家十三代 無盡宗左 即中斎

表千家十三代家元 即中斎（そくちゅうさい）

生没： 1901年 - 1979年

茶道の話になると歴史の教科書にも出てくる千利休はみなさんご存じかと思います。その利休を祖とする千家流茶道の本家（表千家）の13代目を受け継いだのが即中斎です。

利休が作り出した茶道は400年という長い歴史の中で根幹は変わらずとも時代にあわせ多様に変化していきました。その中で即中斎は表千家を社団法人表千家同門会と組織化し、海外に日本の茶道を広める支部を設置するなど、今世のグローバル化の波に合わせ茶道を世界に認知されるきっかけを作った人物です。

即中斎が作った表千家同門会の役割は伝統の継承と茶道の普及が主な目的です。なので表千家同門会の人たちが茶道具を作成しているかというとそうではなく、茶道の普及に力を入れている団体という捉え方がいいかもしれません。（書物などの作品を残している方は多くいらっしゃいます）なので即中斎の本人作品というのは数は少なく、実際は即中斎がお墨付きをした作品を見かける機会が多くなります。

即中斎に限らず茶道の家元のお墨付きをもらった作品は価値の高いものとして評価されます。家元お墨付きの作品には花押という書判が入っており、この花押というのは、家元ひとりひとりがいくつかの花押を持っているのでたくさんの種類があります。その中でも即中斎の花押は特徴的でわかりやすい花押です。（写真の左下参照）この花押を見つけたらその作品は表千家13代家元が認めた立派な作品です。もしかしたらその作品が皆様を茶道の道に導いてくれる作品になるかもしれません。作品に巡り合った際には茶道の深みを感じてみて下さい。

即中斎 略歴