山本 晃

金工師 山本 晃（やまもと あきら）

生没： 1944-

山本晃は山口県出身の2014年に「彫金」にて国の重要無形文化財保持者（人間国宝）に認定された金工師です。
2014年に人間国宝にされた山本晃ですが、鍛金を人間国宝であった奥山峰石や彫金家の増田三男から手ほどきを受けた以外はほとんど独学で技術を習得しており、金属板を図柄通りに切り抜いてそこに異なる色彩の金属板を嵌め込み、鑞付けして固定する象嵌技法の一つである切嵌象嵌や金属板を色々な形状に切り出し、鑞付けして図柄や文様を作り出し、一枚の板や立体的な器形を成形していく接合せといった技法を習得し、さらに従来の金属だけでなく独自に開発した素材を使って繊細なグラデーションを作品に表現しました。
山本晃の作品は多彩な色金を用いて動植物や四季の風景などを切嵌象嵌や接合わせを使って表現したり、金属の重量感を活かした豊かな色彩表現も特徴的です。
また、自身の創作活動にとどまらず、10数年の間、山口芸術大学で教鞭をふるって後進の指導に尽力をしたり、自身の工房にて彫金教室を開き生徒の指導をするなどの活動をしている山本晃は、後世にも語り継がれる作家であるといえるのではないでしょうか。

山本 晃 略歴