林 駒夫

人形作家 林 駒夫（はやし こまお）

生没： 1936-

林駒夫は「桐塑人形」にて2002年に国の重要無形文化財に認定された京都府出身の人形作家です。
桐塑人形とは、桐塑という木の粉にのりを混ぜて粘土状にしたものを桐の木の芯に付けて形を作る人形のことです。やわらかいうちには自由自在に形を変えることができる為、いろいろな形を作ることができます。
林駒夫は桐塑の技術を京人形司の十三世面庄より学びましたが、独自の人形を制作していこうと考えた際に師匠である面庄の真似をしているだけではいけないと気づき、27歳の時に能面師である北沢如意師に入門をして能面の制作もできるように勉強をされ、この時の経験が桐塑人形の制作にも活かされております。
林駒夫の作品は大まかに彫った木に桐のおがくずを精製して糊でこね、粘土状にしたものをつけて成型していき、基本的には付けて制作しますが、シャープさを出す際には削ったりする等、作品によって技法を変えております。
人形師や能面師のもとで学んだ経験、歴史風俗や古典文学のなどの研究による伝統芸能を人形表現にも見出し、格調高く表しており、京都の伝統美を受け継ぎながら桐塑人形を芸術の域まで高めた功績を評価され、2002年に国の重要無形文化財に認定されました。

林 駒夫 略歴