飯塚 琅玕斎

竹工芸 飯塚 琅玕斎（いいづか ろうかんさい）

生没： 1890年～1958年

1890年に飯塚琅玕斎（いいづか ろうかんさい）は、栃木県に生まれます。

小さなころから竹工芸家である父親から技術を学び、竹の特性をいち早く理解しました。

1926年に開催されたパリ万国博覧会では銅賞を受賞。

1933年のシカゴ万国博覧会にも出品し、審査員を務めることもありました。

また大正天皇が式典で使用する用品も製作し、竹工芸家として人気を博しました。

元々は画家を目指していたころもあるというほど、美術全般に詳しいことからその知識、感性を作品に取り入れ活用したとも言われています。

多く作品は花籠などの何かに使用する道具ですが、たとえ花が無くてもその作品のまま美しさが際立っています。

また竹が持つ、清潔感や自然の光沢を活かすことを得意としていました。

竹を用いて線と空間を巧みに使い、独自の世界観を表現し、まさに作品を通じて人へ安心感や静寂さを与えているかのようですね。

1932年に開催された第13回帝展には『竹製筥（たけはこ）』と第15回帝展の『竹風爐先屏風（たけふろさきびょうぶ）』は特選に選ばれました。

1958年東京の自宅にて68歳で逝去。

飯塚 琅玕斎 略歴