やなせ たかし

漫画家・絵本作家 やなせ たかし

生没： 1919年-2013年

やなせたかしは、日本の漫画家・絵本作家です。

老若男女問わず誰もが知っていると言っても過言ではない国民的キャラクター「アンパンマン」の生みの親として知られています。

1919年に生まれ、東京高等工芸学校図案科を卒業した後、グラフィックデザイナーとして三越宣伝部に勤めながら漫画家としても活動を開始。1953年に退職し、フリーランスとして独立しました。1960年代半ばには、サンリオから詩集を出版したことがきっかけで絵本の執筆を始め、「アンパンマン」が初登場します。ただし、当時の作品は大人向けで、現在知られているものとは全く異なる内容でした。この頃には「手のひらを太陽に」の歌詞も手掛け、デザイン、漫画、舞台演出、詩作と幅広い分野で活躍していました。

1969年から本格的に絵本制作に取り組み、子ども向けに改編した「あんぱんまん」が大きな人気を得るようになります。1988年にテレビアニメ「それいけ！アンパンマン」が放送されると、「アンパンマン」は日本を代表するキャラクターとして広く知られるようになりました。

また、作中に登場するキャラクター数がギネス記録に認定されるなど、子どもたちを喜ばせたい一心で作品を描き続けました。

2010年には視力の低下を理由に引退を考えましたが、東日本大震災を受けてその考えを撤回。被災地にポスターを送るなど、精力的に支援活動を続けました。

2013年、「人生は喜ばせごっこ」という言葉を遺し、94歳でこの世を去りました。

代表作である「アンパンマン」は、日本で最も売れている絵本として知られ、今もなお子どもたちに夢と希望を与え続けています。

やなせ たかし 略歴