江里佐代子の作品買取・査定｜無料査定

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截金師江里佐代子（えりさよこ）

生没： 1945-2007

江里佐代子は京都に生まれた、諸工芸の截金の分野にて重要無形文化財に認定された截金師です。
京都の刺繍家の家庭に生まれた江里佐代子は学生時代に日本画と染色を学び、1974年に仏師である江里康慧と結婚後に截金に出会います。截金とは細金とも呼ばれ、金・銀・銅・錫・プラチナの箔を線状や三角・四角などに截り、それを貼りながら装飾していく技法です。その後、北村起祥に師事して截金の手法を学び、仏像荘厳の為に截金の技法を追求していった江里佐代子は2002年に57歳という若さで「重要無形文化財」に認定されました。その後も、平安から鎌倉期に全盛を迎えたものの、簡単で便利な金泥の出現により衰退していった截金を多くの方に知ってもらう為に身近な工芸品にも截金を施すといった取り組みをし、茶道具から屏風や壁面装飾等を多彩に生み出しました。また、2005年には京都迎賓館の晩餐室「藤の間」の舞台扉「響流光韻（こおるこういん）」に截金を施すなど多彩な活躍が続いておりました。2007年にイギリスの英大使館を訪れ、日本文化を伝える為に講演と実技を行った後に、フランスのアミアンで倒れ62歳という若さでこの世を去ってしまいます。截金という伝統技法の発展の為に活動した江里佐代子の功績は多大なものだったでしょう。

江里佐代子略歴

1945年	京都に生まれる。
1964年	京都市立日吉ケ丘高校美術課程日本画科を卒業する。
1966年	京都私立成安女子短期大学意匠科染色コースを卒業する。
1978年	北村起祥に師事する。
1982年	截金彩色屏風「萬象放輝」が京都府工芸美術展にて、初出品にして大賞を受賞する。
1986年	「截金衝立　コスミックウェーブ」が第38回京都府美術工芸展にて市長賞を受賞する。
1988年	「三枚折屏風響」が第40回京都府美術工芸展にて毎日放送賞を受賞する。
1989年	「二枚折屏風夢は大空の彼方」が第41回京都府美術工芸展にて産経新聞社賞を受賞する。
1990年	「截金風炉先屏風　煌煌し」が第42回京都府美術工芸展にて優秀賞を受賞する。
1991年	「截金彩色飾筥花風有韻」が第38回日本伝統工芸展で日本工芸会総裁賞を受賞する。
2000年	京都美術文化賞を受賞する。
2001年	京都宇治平等院の雲中供養菩薩（国宝）の復元製作に参加する。
2002年	重要無形文化財保持者に認定される。
2006年	京都市文化功労者となる
2007年	第41回仏教伝道文化賞を江里康慧とともに受賞する。62歳にて逝去。