1946年、愛媛県にて、画家・定岡玲艸子(れいそうし)を父に持ち誕生した洋画家で、親子二代にわたって活躍しました。主にヨーロッパ、特にフランス・パリの風景を題材に作品を描き、「父子二人展」などの展覧会も開催しています。
彼の作風は、パリの日常風景を題材に、力強い筆致と独自の色彩感覚によって描かれるのが特徴です。取材旅行を行うなど創作への探究心も旺盛で、制作した作品が受賞することもありました。
晩年には日本の風景も描くようになりましたが、1994年、48歳の若さで逝去しました。
色彩の調和と筆致の緩急のバランスが絶妙で、魅力あふれる作品を多く残し、現在でも多くの人々に愛され続けている作家です。
織田一磨は、主に都市の風景を描いたことで知られる版画家です。
生まれは東京ですが、12歳の頃に大阪へ移りました。
16歳になると、石版画工をしていた兄から石版画の技術を学びました。
その後1903年に東京へ戻り、川村清雄から洋画を学びました。
さらに「オットマン・スモリック」「金子政次郎」から石版画を学んだとされています。
葛飾北斎をはじめとした浮世絵の世界に心酔し、浮世絵の研究をしながら自身の作品制作の参考にもしていました。
彼は、時代とともに移り変わる街並みを作品に残しました。
主に東京を題材にしたものが多く、大震災前後の異なる姿が描かれた2つの作品は、織田の代表作として知られています。
代表作には『東京風景』『大阪風景』『憂鬱の谷』などがあります。
鈴木 強は、現代の琳派を代表する日本画家のひとりとして知られています。
『笑う動物シリーズ』で人気を博しました。
金銀箔が施された華やかな背景と、長谷川等伯や伊藤若冲などをオマージュしたモチーフが特徴的です。
『笑うカバ』では「神奈川沖浪裏」、『笑うニワトリ』では「群鶏図」がモチーフにされています。
このような作風を確立したのは、雪の降る日に訪れたサファリパークで出会ったゾウがきっかけだったといいます。
彼は、「可哀想だと思っていたが、ゾウが長い鼻で雪を口へ運んでいたのを見て、可哀想だと思うのは自分のおごりだったと気付いた。そこには、人と自然の対立した悲劇性をとっとと乗り越えて笑うゾウがいた。
それ以来、心の強さや幸福を表すような笑う動物を描いている。」と語りました。
やまと絵と現代的な感性を掛け合わせた彼の作品は、縁起物として飾られるなど多くの人に幸福を届けています。
磯野宏夫は、RPGゲーム「聖剣伝説」のメインビジュアルを担当したことで知られる画家・イラストレーターです。
彼は、1945年に愛知県で生まれました。
愛知教育大学教育学部 美術科を卒業後、デザイン会社を経て1970年にイラストレーターとして独立しました。
八重山列島を周遊した際、亜熱帯の森に触れたことをきっかけに世界各地へ赴き、森林を描くようになりました。
彼の作品には、生命の力強さを感じる幻想的な世界が描かれています。
自然を愛し、敬い、実際に触れた彼独自の視点で描かれた景色はとても美しく、この自然を守り続ける事の大切さを改めて感じさせてくれます。
時代が進むにつれ、人に都合の良いように姿を変えられてしまう木々に心を痛め、自然と向き合えるようなメッセージ性の強い作品を多く手掛けました。
今でも原画展が開かれるなど、多くのファンに愛され続けています。
曾我 蕭白は、江戸時代中期に活躍した絵師です。
独特で強烈な画風が特徴的で、「奇想の絵師」と呼ばれました。
彼に関する詳細な資料はほとんど残されておらず、その生涯は不明な点が多いです。
1730年に京都の商家に次男として生まれ、「高田敬輔」に師事したとされています。
両親と兄妹がいましたが、彼が11歳の時に兄が亡くなり、その3年後に父親、また3年後に母親が亡くなりました。
彼は、二十代~三十代にかけて伊勢や播州を巡りながら作品を制作しました。
大胆にデフォルメされ、荒々しく奇抜に描かれた作品はどこか妖しげな印象を与え、ある種の恐ろしさすら感じさせます。
このような作風は、当時から現代においてもなお、見た人が忘れられなくなるほどの衝撃を与え続けています。
代表作には『群仙図屏風』『旧永島家襖絵』などがあります。
辻 真砂は、女性画や風景画を中心とする洋画家です。
無所属のまま活動を続けており、定期的に個展を開催しています。
辻は1951年に大阪府で生まれました。
関西美術院に通い、卒業後は1976年~1980年までスペインに留学します。
1989年になると「真砂美塾」という画塾を開きます。
日本で育まれた「侘び寂び」などの情緒や、抽象性をもった写実を追求することを理念として掲げ、今も多くの作家が彼に技術を学んでいます。
その徹底されたリアリズムは、人や自然を美しく抒情的に表現し、光の動きや髪の質感、布の素材感、表情までをも繊細に描き切っています。
温かくも力強い女性の「生」を感じる彼の作風はとても魅力的です。
また、脆さや苦悩などといった要素も作品に散りばめ、上手くバランスを取っているようにも感じられます。
誰かの母であり子でもある、そんな彼女たちの背景に垣間見える物語を想像するのも、楽しみ方のひとつかもしれません。