孫 家珮は、1958年に中国・上海で生まれた画家です。
独自の油彩技法を用い、故郷の風景やイタリアをはじめとするヨーロッパの景色を繊細な筆致で描くのが特徴です。光と影を巧みに表現し、静寂の中に生命力を感じさせるその作風は、多くの人々に感動を与えてきました。
1984年に上海交通大学美術研究室を修了後、画家として活動を始める一方で、生活のために工芸品会社のスタッフとしても働きました。
1988年頃、中国の開放政策により海外渡航が可能となると日本へ渡り、数々の美術展で受賞を重ねていきます。
2001年には日本の永住権を取得し、翌年には日本現代美術家連盟の副理事長に就任しました。現在も日本を拠点に、中国やアジア各国で個展を開催し、国内外で高い人気を誇っています。
海野 美盛は、1864年生まれの彫金家・日本画家です。
水戸派の金工家・初代 海野美盛の弟子である海野盛寿の子として、江戸下谷に生まれました。
一塊の材料から像全体を立体的に彫り出す「丸彫」の人物や動物を得意とし、緻密な細工と美しい彩色が特徴です。また、日本画を酒井道一、河鍋暁斎、今尾景年に学んでいます。西洋彫刻も学び、それらを自身の作品に活かしました。
海野は、鋳金を基盤に写実的な彫技を展開し、モチーフを生き生きと表現しました。多彩な才能で近代工芸美術の発展に寄与した名匠として長く愛され続けています。
山科 理絵は、1977年千葉県出身の日本画家です。
2003年に武蔵野美術大学造形学部日本画科を卒業後、2008年の東京コンテンポラリーアートフェア2008に参加して以来、様々な個展の開催や展覧会・アートフェアに参加しており、アートフェア2013やART-TAINAN2016といった国内外を問わず活躍しています。また、京極夏彦の絵本『ことりぞ』の絵など本の挿絵を担当していることでも知られます。
作風は、平面的な日本画の様式ですが現代的な装飾が魅力的な作品が多いです。特に女性をモチーフとした作品は「能」との親和性を評価されており、人気が高いです。
吉田 千鶴子は、戦後の日本で活躍した女性版画家です。
日本初の女性版画団体「女流版画会」を結成し、男性中心の美術界における女性芸術家の地位向上に尽力しました。
吉田は、1924年に横浜で生まれ、東京で育ちました。
佐藤高等女学校(現・女子美術大学付属高等学校)油彩科を卒業後、版画家・北岡文雄に師事します。
その後、岡本太郎が主宰する「アヴァンギャルド芸術研究会」に参加したことをきっかけに、抽象的な作風へと変化していきました。
1953年には版画家の吉田穂高と結婚し、本格的に版画制作を始めます。
夫をはじめ、義兄の吉田遠志、義母の吉田富士夫、義父の吉田博といった芸術一家に嫁ぎ、その一員として活動する一方で、自身の作品も発表し続けました。後に娘の吉田亜詠美も芸術家として活躍しています。
彼女の作品の多くは自然を題材とし、生命のエネルギーを繊細に表現しています。
女性ならではの感性と柔らかな表現、美意識が息づく上品な作風は、今もなお多くの人々に愛されています。
孔 柏基は、敦煌の壁画から着想を得た独自の表現が印象的な画家です。
また、幸運を呼ぶタリズマニックアートの作家としても知られています。
彼は1932年に上海で生まれ、5歳の時に絵師について中国山水画を学びました。
20歳で版画の創作を始め、西洋絵画を目指して多くの展覧会に出展します。
数年後には美術学校で教鞭を執りつつ、人物肖像画の制作も行いました。
1966年~1976年の文化大革命では、「社会主義芸術の裏切り者」として批判され、作品や画材を焼却されたうえに下放となりました。
文化大革命の終結後に創作活動を再開し、1979年には敦煌莫高窟にこもって制作を重ねながら自身の作風を確立していきます。
その後も各地で個展を開き、1986年にニューヨークへ移りました。
以降、ニューヨークを拠点に活動を続け、日本でも高い評価を得ています。
彼の作品は、油彩を中心に内面的な世界を穏やかに表現しています。
菩薩などをモチーフにした神秘的な作品が多く、観る者を吸い込むような魅力があります。
代表作には『天恵』『宝珠』『祈り』などがあります。
古塔 つみは、愛知県出身のイラストレーター・現代アーティストです。
SNSで活動をスタートしたこともあり、10代~20代前半の女性に人気の作家と言われています。
「女子しか描けません。すてきな人しか描けません。」
と語り、若い女性をモチーフとした作品のみを制作しています。
あえてモチーフをしばり、様々なタッチで描くことで「色々な女の子がいる」
という多様性に着目しています。
音楽アーティストやブランドとのコラボ実績や展覧会の開催歴があり、現在はNFTアートにも着手しています。
ポップな色彩表現や描かれる女性の目力が特徴的で、彼女らの瞳には強い意志や怒りのような感情が込められているようです。若年層からの支持も、そういった描写の姿勢から発生したのかもしれません。
また、現代アーティストとしては、あえて大量生産に用いられる手法でユニークな作品(一点物の作品)を制作するなど、一般的に大量生産・大量消費されがちな「美少女イラスト」という文脈に対し一石を投じております。
古塔つみの作品は、消費されるだけにとどまらない現代の美人像と言って差し支えないのではないでしょうか。