井上 圭史

井上 圭史は大阪府出身の写実主義(リアリズム)を得意とする画家です。

1933年に大阪府で生まれ、1955年に京都芸術大学へ入学しますが中退し日本写真専門学校に入学し1959年に卒業します。
1974年に大阪府美術家協会創立会員となり1977年には現代洋画精鋭選抜展に出展し銅賞を受賞しました。
後に美術雑誌で有名な『一枚の繪』で紹介され一躍有名画家となります。

井上圭史の作品は備前焼の花瓶に花が添えられた静物画が人気で、細部まで丁寧な写実で描かれた作品は見るものを魅了します。

Hime(HIME)

Hime(HIME)1986年~大阪出身の現代アーティストになります。

幼少の頃は、漫画家になるのが夢で入学した京都精華大学にも筆記試験を受けず、絵の実技だけで入学する程の実力を持っていました。在学中にカメラを購入し最初クラブなどで遊びながら写真を撮っており、その後アパレル会社で働き本格的に撮影の仕事がスタート致します。

その後、自身の結婚式の際にウェルカムボードに12枚のイラストを描き、カレンダーにした物をご両親にプレゼントしたのですが、制作中とても楽しくなり「また絵が描きたい」という気持ちが強くなったそうです。

まずは、インスタグラムにてデジタルのイラストを描き、フォロワーが1年で1,000人増えないならやめようと期日を決めていたそうですが、順調に増えていき30,000程になり将来を考えていた時に、ある画廊から声がかかり、Art Fair Kyotoにて作品を発表し、本格的なアーティスト活動が始まりました。

その後、国内外のアートフェアに多数出展している今注目の現代アーティストの一人になります。

女性の絵が多いのは、ご自身が絵を描く時にテンションが上がるからだそうです。とても素直な方ですね。他にも女性の方がまつげや下まつげを描くので、HIMEさんの作風にあっているのだそうです。

サルバドール・ダリ

サルバドール・ダリはスペインが生んだ20世紀を代表する最も多才な画家です。絵画はもちろんのこと彫刻、版画、舞台装置や衣装のデザイン、映画制作と実に幅広い表現活動を行っていました。

そんなダリは6歳の頃に初めて風景画を手掛けてから絵画に興味を持ち始めます。マドリードの王立サン・フェルナンド美術アカデミーに入学、多くの知人を作り多くのことを学びます。しかし20歳の時に、教授を批判し学生の反乱を指導したとして停学処分を受けます。さらにはその年に反政府活動の疑いで短期間投獄されています。在学中に複数回個展を開くなど精力的な活動を行う反面美術史の答案の提出を拒むなどして放校処分を受けています。

その後のダリは、パリやアメリカ・ロンドンなどで個展を開催、ピカソやミロ、ガウディ、フェルメール、ミレーなどの影響を受け、新古典主義やキュビスム、パリのシュルレアリスム、二重像(ダブルイメージ)などを描くようになります。多くのものに影響された背景には、表現することを突き詰めたダリの探求欲に起因しています。

ダリはシュルレアリスム(超現実主義)を代表する画家です。シュルレアリスムとは意識のもとに閉じ込められている無意識の欲望を描くものと言われています。文章での説明は難しく、ダリの作品がまさにそれであると理解してもらうことが一番の近道かもしれません。ダリは生活の中で受けたインスピレーションをダリのイメージで描いて作品を作り上げます。つまり作り上げる作品はダリの夢や妄想などのイメージを形にしたもので、意識と無意識の狭間こそが本当の現実であるという考え方がシュルレアリスムなのです。

そんなダリの有名作は、日本の美術の教科書にも載っていたことのある「記憶の固執」です。時計が溶けたカマンベールチーズのようにぐにゃぐにゃしている作品で、見覚えのある方も多いかと思います。絵画以外にも実は日本でも身近にダリと関わっているものがあります。それは世界的に人気のお菓子である「チュッパチャップス」です。チュッパチャップスのロゴのデザインはダリが作成したもので全世界共通して同じものが使われています。

グラハム・クラーク

グラハム・クラークは、イギリスの銅版画家です。

オックスフォードで生まれ、ロンドン王立美術学校を卒業したのち、本格的に活動しました。

銅版画に手彩で色付けする「手彩色銅版画」を得意とし、現在まで数多くの作品を残しています。また、現代におけるアーチ型銅版画のはしりとなった人物でもあります。

クラークの作品は、イギリスをはじめとしたヨーロッパの風景や生活を、庶民的な視点に立ちながら描いたものが多いです。クラークが昔よく通った道、なじみのある建物、家族や友人との思い出深い場所など、自身の見つめる世界をそのまま落とし込んだような、普遍的ながらクラークの持つ世界観を共有できる、味わいのある作風が特徴です。サイズも飾りやすい物が多く現代にマッチしていると言えるでしょう。

個展にエリザベス女王が来場するなどイギリス王室からよく好まれ、さらにはヨーロッパ各地、日本で個展を開催するなど、クラークの作品は世界中から愛されています。また、世界中の美術館で収蔵されています。

古畑 雅規

古畑雅規は長野県生まれの油彩画家&クレイアート作家です。
1968年の長野県松本市に生まれます。1988年に全国大学版画展に出展、1989年には伊藤廉記念展に入選します。フランス、イタリア、スペイン、トルコ、エジプトの5カ国で自身の腕を磨く研修に参加します。1991年に名古屋芸術大学美術学部絵画科を卒業し、以降は日本各地で精力的に個展を開催しています。

古畑雅規は油彩画家とクレイアート作家の2つの顔を持っています。クレイアート作品というのは、樹脂粘土(クレイ)を使いパーツを一つ一つ作り上げ額縁の中に納めた3D作品のことで、BOXクレイアートとも呼ばれています。
奥行きを生かした見せ方など立体的だからこそ伝わる表現がクレイアートの良さで、スマホの画面(平面)を多く見るこのご時世だからこそ魅力に感じる作品です。さらにクレイアート自体も作品として珍しいということもあり、子供から大人まで幅広く好まれています。

古畑雅規が作り上げる作品は、油絵でもクレイアートでもファンタジー色の強い作品が多く、幻想的で見るものを引き込む魅力があります。特にクレイアートは、立体的なので見る角度によって変わる見え方がその魅力を倍増させてくれます。
古畑雅規がモチーフとするのは動物や風景画が多く、独自の世界観で作り上げる作品はストーリー性を感じるものから、迫力があり圧倒される作品や、おとなしくメロディアスな作品など見るものを楽しませる作品が特徴的です。

中山 正

中山正は、新潟県生まれの木版画家です。
1927年に新潟県新潟市に生まれ、多摩美術大学に入学し油絵を学びますが、中退し版画家としての活動を始めます。1959年にリトグラフ画集「ラッパ手」を出版、その後は拠点を海外に移し1962年からイタリアのミラノ。1965年からはイギリスで活動を行いました。1963年のミラノで「騎士の無い馬」という画集を出版。イギリスにいる間はバースで芸術アカデミーにて教鞭を取ったりもしていました。1982年にはアメリカでも木版画集を出版します。その後は日本の銀座和光での個展開催や、東京国際版画ビエンナーレ、クラコウ国際版画ビエンナーレ、ノースウエスト国際版画展、などの展示会に出品するなど精力的に活動を行っていました。

そんな中山正が作り上げる作品は、馬、蝶、鶴、長い髪をなびかせた少女などをモチーフにした作品を多く描いています。抽象画を描くこともありますが、具象画作品も抽象画作品も共通して言えることは、どれもが神秘的な雰囲気の作品で神々しさを感じざるを得ません。本人曰く、「かたち」を大事にしており、芸術家とは具象・抽象を問わずこの世界になかった「かたち」を求めて創造するものであり、その創造とはこの世に一つしかない「かたち」を探すことだと残しています。
晩年の作品は、ペルシャ美術や、イラン美術、ルネサンスなどのスタイルに影響を受けており、日本古来の技法である木版画技法を駆使してそれらを表現していました。

アンドレ・コタボ

アンドレ・コタボは1922年にフランス南東部の町、サン=マルスランに生まれます。 リヨンの美術学校に進学し、そこで絵を学びます。 そして14歳の時、イタリアのローマの店先にあったゴッホの絵に感銘を受け、それを複製しようと …

天野タケル

天野タケルは日本の画家・彫刻家です。 世界的に有名な画家でありイラストレーターである天野喜孝の息子になります。 日本だけでなく、フランスのパリ・イギリスのロンドン・アメリカのニューヨーク・香港などで個展を開催しており世界 …

駒井01

駒井 哲郎

駒井哲郎(こまい てつろう)は1920年生まれの銅版画家であり、東京藝術大学の教授でもありました。 彼は油彩画や色彩版画も製作しましたが、生涯を通じてエッチングに情熱を傾け、人間の内面的な部分や幻想などをモノクロで表現し …

前田 麻里

前田 麻里さんをご紹介いたします。 神奈川県川崎市出身の前田麻里さん。まるでおとぎ話に出てくるような夢のような世界観を独自の技法で描き上げるのが特徴の現代洋画家です。きらめく星空、可愛らしい花と動物、虹や風船、緑あふれる …

坂本 繁二郎

坂本繁二郎という名を聞いたことがある人、無い人いると思います。 しかし、明治から昭和にかけて活躍した巨匠の1人と言えるでしょう。 坂本繁二郎を語る上で欠かせないのが、若くしてこの世を去った画家・青木繁です。 坂本と青木は …

濱田昇児

濱田昇児は、大阪府出身の日本画家です。 日本画壇の重鎮である濱田観のもとに生まれた昇児は、父に日本画の基礎を教わります。その後、近現代日本画の巨匠・小野竹喬に師事し、絵画の研鑽に励みました。 1945年、京都市立美術専門 …

高畠達四郎

高畠達四郎は、大正から昭和期にかけて活躍した油彩画家です。 1895年、達四郎は、東京で生まれました。 1914年に慶応義塾大学理財科(現・経済学部)に入学しますが、画家志望が強まり、二年後に中退。本郷洋画研究所に入社し …

池田 修三

池田修三は、秋田県出身の木版画家です。 1922年に秋田県のにかほ市に生まれ、旧東京師範学校学校(現・筑波大学)を卒業後、秋田県の高校の美術教諭となります。その後たまたま秋田を訪れていた画家の近藤良悦夫妻に作品が評価され …

尾身周三

尾身周三は、1943年新潟県に生まれ、1960年新宿造形美術卒業後現在まで日本の古民家を中心に描いている油彩画家です。 民家を写実的に20年以上描き続けてその数は数万点にも及び「民家の尾身」と言われています。民家を描き続 …

畦地梅太郎

畦地梅太郎は愛媛県出身の木版画家です。 元々油彩画家を志していましたが石版印刷工などを経験した後上京し、内閣印刷局に入局すると仕事の空き時間に鉛版画を試みたことがきっかけで版画の作品を作るようになります。 1927年には …

耳野 卯三郎

耳野卯三郎は大正から昭和時代にかけて活躍した洋画家です。 耳野卯三郎は1891年に大阪で生まれます。 画家を目指し1907年に葵橋洋画研究所に入り絵画の技術を学び、その後東京美術学校(現材の東京芸術大学)に入学します。 …

ジェームス・リジィ

ジェームス・リジィは版画作品の3Dアートで世界的に有名なアーティストです。 平面作品を立体的に見せる3Dアートの先駆者として名高く、地元であるニューヨークのような都会の日常風景である喧騒をポップに表現したことが高く評価さ …

糸園 和三郎

糸園和三郎は1911(明治44)年8月4日大分県中津町の呉服商の家に生まれる。小学校5年生の時に骨髄炎にかかり手術を受ける。小学校を卒業した後は、病気のために進学を断念。1927(昭和2)年上京し次兄と共に大井町に住む。 …

舟木 誠一郎

舟木誠一郎は東京生まれの画家で、女性の美しさをモチーフにした人物画に長けた作家です。最近美術業界では話題に上がり評価が高くなっている、リアリズム、写実性を重視した、写実絵画の分類の作品を描く作家です。 基本的に描く作品は …

林 喜市郎

林 喜市郎(はやし きいちろう)は50歳を過ぎてから画家デビューという異色の経歴を持った洋画家です。 林喜市郎は1919年、千葉県野田市に生まれます。 1946年にシベリア抑留(よくりゅう)を経験し、敗戦後、日本に戻り画 …