レオナルド・ウェーバーは、20世紀に活躍したアメリカ出身の風景画家です。
ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグで絵画を学んだ後、長年にわたり美術教育に従事しました。その過程で日本の水墨画からインスピレーションを受け、都市や街並みの景観を横長の構図を用いて描く作風を確立しました。
世界各地の都市や自然景観を題材とし、繊細な筆致と淡く透明感のある色彩を用いて表現しています。精細な色調と奥行きのある空間構成を組み合わせることで、対象となる地域の空気感や空間の広がりを緻密に捉えた水彩画や版画作品を展開しました。
1995年以降は幾度となく来日し、開催された展覧会で人気を博しました。葛飾北斎を深く敬愛していることでも知られ、来日時には横浜の風景をはじめとする作品を数多く制作しています。
志田展哉は現代の日本画家です。
志田は、神奈川県に生まれ、東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業後、同大学大学院修士課程、さらに博士課程へと進み、日本画について研鑽を積みました。2003年には、東京藝術大学大学院博士課程の研究発表において野村賞を受賞しています。また、佐藤美術館での個展をはじめ、日本橋三越本店、大丸、そごう、東武百貨店などで多数の個展・グループ展を開催しています。
彼の作品は、岩絵具と焼成した銀箔を用いた繊細な画面表現が特徴です。銀箔が生み出す豊かな階調と、青や藍色を基調とした静謐な色彩によって、幻想的な世界観が表現されています。花々や木々、月、星空、猫といった自然や身近なモチーフに加え、電柱や電線など都市風景を象徴するモチーフも取り入れられ、伝統的な日本画の美意識と現代的な感覚が調和した作品を制作しています。
志田展哉は、日本画の伝統的な表現を大切にしながらも、現代の風景や感性を融合させた独自の作品世界を築いている作家です。
田辺 栄次郎(たなべ えいじろう)は、石川県出身の洋画家です。
1910年に石川県羽咋郡押水町(現・宝達志水町)に生まれ、1929年に石川師範学校を卒業し、その後1962年まで金沢市内の小中学校で教師を務めました。
教師を務める傍ら、1937年に第24回二科展に初入選し、その後も出品を続けました。二科会解散後は、1947年に第1回二紀展に招待出品をし、1957年には第3回一陽展に出品したのち、一陽会の会員として活躍しました。
1960年代半ばまでは、絵具を盛り上げた抽象作品を手がけていました。
1956年以降はフランスや地中海など欧米へ長期のスケッチ旅行に赴くことが多くなり、風景画を描くようになります。滞在中のスケッチをもとに、帰国後に再構成して油絵の制作へと進む手法をとっていました。
題材となるのは名所ではなく、家々や街並みなど、その地での生活を感じさせる風景です。田辺の風景画には人物が描かれないことが特徴であり、自分自身がその土地で生活を送っているかのような温かさが感じられます。
優しい色使いによる、穏やかな風景画を数多く描きました。
久下じゅんこは、大阪府出身の現代画家です。
「少女の輝き」をテーマに、おとぎ話から現れたような可憐な少女やどこか懐かしい雰囲気を感じる振袖姿の少女などを、主にアクリル絵の具を用いて描きます。
緻密に描かれたレースや紋様、また少女と共に描かれることが多い植物などの細部までを描き込む、写実的な表現が特徴です。
武蔵野美術大学空間演出デザイン科で学んだのち、イラストレーターや舞台美術の仕事を経て、2014年より本格的に画家としての活動を開始しました。東京や大阪の百貨店・ギャラリーでの個展を中心に数多くの展覧会を開催してます。国内外のアートフェアや画廊企画展に多数出品するなど、現代のアートシーンで今とても注目されている期待の作家のひとりです。
見る人の心にやさしく寄り添うような、物語性にあふれた繊細な画面づくりが大きな魅力となっています。
マイク・クプカ(Mike Kupka)は、アメリカ・ニュージャージー州出身のフリーランス・イラストレーターであり、写実的な油彩画技法を用いた表現で知られています。ベケット社主催の第10回スポーツギャラリーコンテストで最優秀賞を受賞し、『USアートマガジン』誌の「注目すべきアーティスト25人」にも選ばれています。
同州の美術学校で美術を学び、写実的な油絵という独自のスタイルを確立し、イラストレーションに焦点を絞っていきました。約8年間のフリーランス活動を経て、ミュージシャンのオジー・オズボーンを描いた肖像画をきっかけにディズニーの公式ライセンス・イラストレーターとなりました。
ディズニー公認アーティストになることは決して容易ではありません。ディズニー作品は世界的なブランドであり、そのイメージを扱うアーティストには高度な技術と深い理解が求められます。キャラクターの造形を正確に再現するだけではなく、作品が持つ夢や感動、希望といった精神性までも表現しなければならないからです。
彼はその厳しい基準を満たし、約8年にわたってディズニー作品の公式アート制作に携わりました。その後はルーカスフィルム社とライセンス契約を結んだほか、ナショナルホッケーリーグ(NHL)のライセンスイラストレーターも務めました。
現在は著名なスポーツ選手やアーティストの作品を数多く手掛けており、ワーナー・ブラザース、NFL、NBAなどの企業とのライセンス契約にも携わっています。
アントニ・タピエス(1923–2012)は、スペイン・バルセロナ出身の現代美術家です。第二次世界大戦後のヨーロッパにおける抽象芸術運動「アンフォルメル」の代表的な作家として、そして20世紀を代表する芸術家の一人として知られています。
芸術活動を始めた初期はパウル・クレーなどに影響を受けたシュルレアリスム作品を多く発表していましたが、後年にかけては絵の具に大理石の粉末や粘土を混ぜ廃紙や絨毯なども画材の一つとして扱う「ミクストメディア」の技法を本格的に表現の軸へと据えました。
1990年には第2回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞し、日本でも愛されている作家です。作品はスペインのアントニ・タピエス美術館のほか、ニューヨーク近代美術館(MoMA)など、世界各地の美術館に収蔵されています。