有吉 光政

有吉光政(ありよし みつまさ)は、大阪府出身の洋画家です。

確かな写実技術と落ち着いた色彩感覚を持ち、日本の伝統工芸品や民芸品、古くからある身近な静物を温かみのあるリアリズム表現で描き出しました。

日本の洋画界において長年にわたり活躍し、グラフィックデザインの黎明期を支えた日宣美の創立会員としても知られています。

派手な色彩に頼らず、落ち着いたトーンの中でモチーフが持つ素朴さや伝統美を引き出す作風が、多くの美術愛好家に親しまれています。

杉山 元次

杉山元次(すぎやま もとつぐ)は、昭和から平成にかけて活躍した日本の木版画家です。

1925年(大正14年)静岡県生まれ。会社員として働く傍ら版画を制作し、1975年より現代木版画の第一人者の舩坂芳助に師事します。

都市の風景を描きながらもどこか温かく静謐な抒情性があり、現代の住空間にも調和するデザイン性の高さが特徴です。

東京の都市風景や水辺の美しさを描いた作風で知られ、長年にわたり日本の現代版画界を牽引してきました。

アンヘレス・セレセダ

アンヘレス・セレセダは、1962年にスペインのサンタンデールに生まれた油彩画家です。

1982年に同国の画家J・トレンツ・リャドが設立した地中海絵画自由学校に入学し、リャドの教えを学びながらモデルとしても活躍しました。リャドが描いた彼女の肖像画も現存しています。卒業後しばらくは同校で教鞭も取りましたが、現在は独立して活動を続けています。

光と影のコントラストや、優雅なタッチで描かれた花の作品などが特徴的で、また、師匠であるJ・トレンツ・リャド同様に肖像画家としても目覚ましい作品を残しています。

1994年以降はスペインや日本をはじめとする世界各地で展覧会を開催しており、J・トレンツ・リャドの後継者として光を浴び始めています。

楽 直入

楽 直入(らく じきにゅう)は、現在も活躍する京都の陶工で、千家十職の一つである樂家の十五代当主です。

十四代覚入の長男として生まれ、東京藝術大学彫刻科を卒業した後、イタリアへ留学し、1981年(昭和56年)十五代・楽吉左衛門を襲名しました。2019年(令和元年)に家督を長男の当代・十六代楽吉左衛門に譲り隠居し、以降「直入」と号します。

伝統的な樂茶碗の伝統を継承しながらも、枠にとらわれない大胆で彫刻的な作品が特徴です。「焼貫(やきぬき)」の技法を用いた作品を展開し、国内外で高い評価を得ています。

2007年(平成19年)滋賀県にある佐川美術館「樂吉左衞門館」の設計・監修を手掛けました。隠居以降は京都の山間部に居を構え、今もなお精力的に作陶活動を送っています。

楽 了入

楽了入(らく りょうにゅう)は、江戸時代中期から後期にかけて活躍した京都の陶工で、千家十職の一つである樂家の九代当主です。

七代長入の次男として生まれ、1770年(明和7年)に病弱だった兄から家督を継ぎ九代・楽吉左衛門を襲名しました。1811年(文化8年)に家督を十代旦入に譲り隠居し、以降「了入」と号します。

楽家の歴代当主の中でも特に卓越した技量を持つ名工として知られています。巧みな箆削り(へらけずり)による大胆かつ的確な造形が大きな特徴であり、黒釉や赤釉の改良、さらには様々な釉薬の研究を行うなど、高度な技術と多様な作風を展開しました。

天明の大火の被害に遭い先祖代々の陶土などを失う苦難にも見舞われましたが、三代道入(ノンコウ)と並ぶと称される腕前、65年に渡る長い作陶期間により「楽家中興の祖」とも呼ばれています。

楽 惺入

楽 惺入(らく せいにゅう)は、大正から昭和初期に活躍した京都の陶工で、千家十職の一つである樂家の十三代当主です。

十二代弘入の長男として生まれ、1919年(大正8年)に家督を継ぎ十三代・楽吉左衛門を襲名し、1944年(昭和19年)に亡くなりました。後の十四代覚入はこの時出征の為不在で、復員後家督を継ぐことになります。「惺入」の号は没後におくられたもので、この「惺」の文字は表千家十二代惺斎より授かったと言われています。

戦時下の多難な時代ではありましたが、そのなかでも文化芸術の研究に通じ「茶道せゝらぎ」という茶道研究誌を刊行するなど陶芸に留まらない活動を行いました。

伝統的な楽焼の技法を遵守しつつも、釉薬や鉱物の科学的な研究に取り組み、新たな色彩表現を試みるなど独自の作風を展開しました。

橋本 大輔

橋本 大輔(はしもと だいすけ)は、独自の美しい天目(てんもく)釉を追求し続ける、現代の人気作陶家の一人です。 1972年生まれ。京都府陶工高等技術専門校などで伝統的な作陶の技術を学んだ後、2代目橋本城岳に師事します。そ …

高田 好胤

高田好胤(たかだ こういん)はユーモアを交えた親しみやすい法話で知られる薬師寺の名物管長です。 平易な言葉で仏教の教えを語る「法話」に優れ、テレビや講演活動を通じて広く知られるようになりました。 その語り口は、専門的な仏 …

王 冕

王 冕は、中国の元代末期を代表する著名な文人画家であり、詩人、篆刻家としても歴史に名を残す巨匠です。 美術史における王冕の最大の功績は、水墨による梅の絵画「墨梅(ぼくばい)」の表現を大きく進化させた点にあります。それまで …

小林 斗盦

小林斗盦(こばやし とあん)は、日本の篆刻界を代表する書家・篆刻家であり、篆刻家として初めて文化勲章を受章した人物です。 1916年、埼玉県川越市生まれ。書を比田井天来、篆刻を石井雙石に学び、その後河井荃廬、西川寧に師事 …

明珍

明珍は平安時代から続くとされる甲冑、武具職人の家系です。江戸時代以降は武具の需要が少なくなっていったことにより、その金工技術を活かして精緻な鉄の細工品を生み出してきました。 甲冑などの武具はもちろん、江戸時代に作られた「 …

山本 広已

山本広巳は、三重県四日市市に伝わる伝統工芸 萬古焼 を、実用工芸の枠を超えた芸術作品へと昇華させた現代陶芸家の一人です。 萬古焼の代名詞ともいえる「紫泥」の魅力を極限まで追求した作品は、一切の過度な装飾を排した端正な造形 …

イヴァルソン

イヴァルソンは、デンマークのパイプ作家シクステン・イヴァルソン(Sixten Ivarsson)を創始者とする工房系ブランド【AN IVARSSON PRODUCT】として知られています。 シクステン・イヴァルソンは20 …

鄭 道昭

鄭道昭(てい どうしょう)は、中国南北朝時代に活躍した北魏を代表する書家・詩人です。名門の出身で、光州の刺史などの要職を歴任しました。 鄭道昭が現在の中国山東省の岩山に残した摩崖刻石は「鄭道昭刻石」などと総称されています …

浅利 法生

浅利 法生は、日本におけるハンドメイドパイプ制作の草創期を支えたパイプ職人の一人です。1948年に生まれ、油絵画家として活動する傍ら、趣味でパイプを喫していた浅利 法生は、1974年にハンドメイドパイプの本場であるデンマ …

高岡銅器

高岡銅器は、約400年前より主に富山県高岡市で生産されている金工品です。 江戸時代初期、二代目加賀藩主・前田利長公が高岡城を築いた際、城下繁栄の新たな産業政策として、7人の鋳物師や刀装彫金師を招いたことが始まりとされてい …

幹山 伝七

幹山伝七は、尾張瀬戸出身ながら京都で活躍した陶工で、加藤孝兵衛の第三子として生まれました。 幼名は繁次郎、のちに孝兵衛を襲名し、製陶においては「伝七」の名を用いました。 1863年(文久3年)には「幹山」または「松雲亭」 …

但野 英芳

但野 英芳(ただの ひでよし)は、但野硝子加工所の二代目として活動する江戸切子作家です。 同じく江戸切子作家である父・但野孝一のもとに育ち、幼少期より江戸切子と親しむ環境にありましたが、当初は強い関心を示さず、建築系の専 …

篠崎 英明

篠崎 英明(しのざき ひであき)は、日本の伝統工芸である江戸切子の分野で活動するガラス工芸作家の一人です。 特に酒器やぐい呑、冷酒杯といった実用性と鑑賞性を兼ね備えた作品を多く手掛けています。 作風としては、江戸切子の伝 …

黒川 昭男

黒川昭男は江戸切子を代表する作家で中学卒業と同時に上京し、名人と称された小林菊一郎に弟子入り。菊一郎亡きあとはその子息・英夫を師と仰ぎながら技を磨きました。 江戸切子の世界でトップクラスの技術者として知られるようになった …

迫田 賢一

迫田賢一は、鹿児島県が世界に誇る伝統工芸「島津薩摩切子」の復元と発展を支え続ける、現代を代表する切子職人の一人です。現在は「薩摩ガラス工芸」にて、デザインや制作の中核を担っています。 彼の最大の特徴は、幕末から続く薩摩切 …