ひらのにこは、長野県出身の現代画家です。
少女たちの揺れ動く心や繊細な感情に惹かれ、色鉛筆と透明水彩を使って、やわらかく淡い幻想的な女性像を描いています。
2014年から本格的に作家としての活動を開始し、自身が理想とする女性像を思い描くなかで、現在の少女像を描く独自の作風に辿り着いたといいます。
東京を中心に数多くの個展やグループ展を開催するほか、エッセイやCDジャケットなどのイラストも手がけています。
その独創的で繊細な美しい世界観はアートファンから支持を集めています。
2021年には自身初の作品集『White Light』を刊行したほか、美術誌の「完売作家全データ」特集にも取り上げられるなど、現代のアートシーンで近年注目を集める現代作家のひとりです。
淡い色彩で描かれる儚げな表情の少女像からは、心の奥に眠るかつての記憶や感情の揺れを思い起こさせます。
見る人の心にやさしく寄り添うような、淡く透明感のある色彩表現が大きな魅力となっています。
有吉光政(ありよし みつまさ)は、大阪府出身の洋画家です。
確かな写実技術と落ち着いた色彩感覚を持ち、日本の伝統工芸品や民芸品、古くからある身近な静物を温かみのあるリアリズム表現で描き出しました。
日本の洋画界において長年にわたり活躍し、グラフィックデザインの黎明期を支えた日宣美の創立会員としても知られています。
派手な色彩に頼らず、落ち着いたトーンの中でモチーフが持つ素朴さや伝統美を引き出す作風が、多くの美術愛好家に親しまれています。
杉山元次(すぎやま もとつぐ)は、昭和から平成にかけて活躍した日本の木版画家です。
1925年(大正14年)静岡県生まれ。会社員として働く傍ら版画を制作し、1975年より現代木版画の第一人者の舩坂芳助に師事します。
都市の風景を描きながらもどこか温かく静謐な抒情性があり、現代の住空間にも調和するデザイン性の高さが特徴です。
東京の都市風景や水辺の美しさを描いた作風で知られ、長年にわたり日本の現代版画界を牽引してきました。
アンヘレス・セレセダは、1962年にスペインのサンタンデールに生まれた油彩画家です。
1982年に同国の画家J・トレンツ・リャドが設立した地中海絵画自由学校に入学し、リャドの教えを学びながらモデルとしても活躍しました。リャドが描いた彼女の肖像画も現存しています。卒業後しばらくは同校で教鞭も取りましたが、現在は独立して活動を続けています。
光と影のコントラストや、優雅なタッチで描かれた花の作品などが特徴的で、また、師匠であるJ・トレンツ・リャド同様に肖像画家としても目覚ましい作品を残しています。
1994年以降はスペインや日本をはじめとする世界各地で展覧会を開催しており、J・トレンツ・リャドの後継者として光を浴び始めています。
楽 直入(らく じきにゅう)は、現在も活躍する京都の陶工で、千家十職の一つである樂家の十五代当主です。
十四代覚入の長男として生まれ、東京藝術大学彫刻科を卒業した後、イタリアへ留学し、1981年(昭和56年)十五代・楽吉左衛門を襲名しました。2019年(令和元年)に家督を長男の当代・十六代楽吉左衛門に譲り隠居し、以降「直入」と号します。
伝統的な樂茶碗の伝統を継承しながらも、枠にとらわれない大胆で彫刻的な作品が特徴です。「焼貫(やきぬき)」の技法を用いた作品を展開し、国内外で高い評価を得ています。
2007年(平成19年)滋賀県にある佐川美術館「樂吉左衞門館」の設計・監修を手掛けました。隠居以降は京都の山間部に居を構え、今もなお精力的に作陶活動を送っています。
楽了入(らく りょうにゅう)は、江戸時代中期から後期にかけて活躍した京都の陶工で、千家十職の一つである樂家の九代当主です。
七代長入の次男として生まれ、1770年(明和7年)に病弱だった兄から家督を継ぎ九代・楽吉左衛門を襲名しました。1811年(文化8年)に家督を十代旦入に譲り隠居し、以降「了入」と号します。
楽家の歴代当主の中でも特に卓越した技量を持つ名工として知られています。巧みな箆削り(へらけずり)による大胆かつ的確な造形が大きな特徴であり、黒釉や赤釉の改良、さらには様々な釉薬の研究を行うなど、高度な技術と多様な作風を展開しました。
天明の大火の被害に遭い先祖代々の陶土などを失う苦難にも見舞われましたが、三代道入(ノンコウ)と並ぶと称される腕前、65年に渡る長い作陶期間により「楽家中興の祖」とも呼ばれています。