國友藤平衛は、江戸時代に活躍した鉄砲鍛冶工房で、近江国國友村(現在の滋賀県長浜市)を拠点に活動していました。國友藤平衛の地域は、江戸時代に火縄づくりが盛んだったことで知られ、多くの鉄砲鍛冶が集まっていた場所です。その中でも技術力の高い工房として名前が知られています。
中でも名工とされるのには、九代の国友一貫斎がおります。
國友で作られた火縄銃は、実用性に優れているだけではなく、作りが丁寧で丈夫な点が特徴です。銃身や金具の仕上げがよく、細かな部分まで気を配って作られていることがうかがえます。
また、國友の鉄砲鍛冶は各地の大名や武士から注文を受けており、藤平衛もそうした需要に応えながら制作していました。國友藤平衛は、江戸時代の火縄銃文化を今に伝える、重要な鉄砲鍛冶の一人です。
谷脇 利光(たにわき としみつ)は、1946年高知県生まれの珊瑚彫刻家で、宝石珊瑚を用いた精巧な彫刻作品を制作する工芸作家として知られています。
卓越した技術と豊かな表現力により、七福神や仙人、仏像などの人物像を中心に数多くの作品を手がけており、細部まで丁寧に彫り込まれた立体的な表現が特徴です。
また、全日本珊瑚祭典美術工芸部門入賞をはじめ、数々の賞を受賞しており、珊瑚彫刻の分野において高い評価を受けている作家の一人です。
松本 富太郎(まつもと とみたろう)は、日本の洋画家で、20世紀を代表する具象・抽象表現の画家の一人です。
戦前から戦後にかけて日展(日本美術展覧会)にも出品を続け、1953年には日展で「アトリエのポーズ」による特選と岡田賞受賞を果たしています。1950年代には大久保作次郎らと新世紀美術協会を結成し、日展以外の美術団体にも深く関与しました。
彼の作品は具象の写実から抽象表現まで幅広く、具象期の風景画や静物、特に薔薇を題材にした油彩作品などが流通市場でも取り扱われています。作品収蔵先としては、東宮御所や大阪市、農林水産省などの公的機関にも存在するとされます。
代表的な作品としては「薔薇」「洛北大原の里(京都)」などの油彩画が知られ、静物・風景・人物など伝統的題材を扱いながらも画面構成や色彩感覚には個性的な表現が見受けられます。
舩木倭帆は島根県出身のガラス作家で、民藝の思想を背景にしつつも、極めて現代的で造形性の高いガラス作品を確立した作家です。
父は民藝運動の中心人物である舩木道忠、兄は陶芸家の舩木研児という、民藝史において重要な家系に生まれました。
倭帆作品は、単なる実用陶器に留まりません。
・口縁や胴の明快なライン
・直線と曲線が生み出すリズム感
・幾何学的に整理された構成
など、彫刻的・デザイン的な意識が非常に強く感じられます。「タンブラー」「プラントタンブラー」などの作品名にも、用途と形態への明確な意識が表れており、機能と造形の両立を追求する姿勢がうかがえます。
その作品は日常使いのうつわから装飾性のある工芸品まで幅広く展開され、「暮らしに馴染むガラス」をテーマに制作されてきた点が高く評価されています。
恒松正敏(つねまつ まさとし)は、熊本県出身の音楽家・画家です。
1970年代後半にロックバンド「FRICTION」のギタリストとして活動し、その後は自身のバンドやソロで音楽活動を継続。並行して画家としても活動し、油画を中心に個展や画集を発表しています。
音楽と美術の両方でジャンルを超えた表現を行うアーティストとして知られています。
恒松は、音楽と絵画という “二つの表現領域” を同時に追求する稀有なアーティストであり、どちらの分野においても独自の世界観・尖った表現を持ちます。
音楽面では、「東京ロッカーズ」ムーヴメント時代のパンク/ニュー・ウェーブの潮流を体現しつつ、その先を示す実験的・個性的ギタリストとして位置づけられており、絵画面では、大学で油画を学んだ基礎を持ちながら、ロック的な感性・アングラ的雰囲気を併せ持った作品を発表しており、サブカルチャー/アート双方から評価を受けています。