大城 真人(おおしろ まこと)は、1958年に富山県で生まれた日本の洋画家です。東京学芸大学美術学科を卒業後、フランスのナント美術学校で学びました。
1989年にはフランスのピィポー美術学校で講師を務めるなど、フランスとの深い関わりを持っています。1991年からはフランスと東京で数多くの個展を開催し、1995年にはフランス国内の具象・抽象アートフェスティバルで最高賞を受賞するなど、国際的にも高く評価されています。
彼の作品は、ヨーロッパの水辺の風景を題材としたものが多く、ブルージュ、ゲント、デルフト、パリ、コモ湖などの都市を描いたものがあります。これらの作品では、光や風、空気感を細密に表現し、見る人の感性に響くような仕上がりとなっています。
現在もフランス・ナントで制作活動を続けており、国内外での展覧会や個展を通じて、その精緻な風景画を発表し続けています。
静謐でありながらも豊かな表現力を持ち、多くの人々に感動を与えています。
渡辺 松悦(わたなべ しょうえつ)は、茶道具などに精巧な装飾を施す蒔絵師で、加賀蒔絵の流れを汲む作家として知られています。棗をはじめとする茶道具を中心に、草花や季節の題材を用いた伝統的な意匠の作品が見られます。
「加賀蒔絵」は研出蒔絵や平蒔絵を基調とし、金銀粉を多用せず、漆の層による奥行きと質感を重視する蒔絵技法です。粒子の細かな金粉を用いて文様を器面になじませ、盛り上げを抑えた表現によって落ち着いた品格を生み出します。また、呂色仕上げによる深みのある艶や、余白を活かした構成も加賀蒔絵の魅力とされています。
松悦の作品も、こうした加賀蒔絵の伝統的な美意識を感じさせる作例として、茶道具の分野で取り扱われています。
松尾洋明は、人物画を中心に制作する日本の洋画家として知られています。
中東や異文化圏の人物像をモチーフにした作品で注目されることが多く、静謐さと緊張感を併せ持つ独自の作風が特徴です。
中東地域の人々、民族衣装、宗教的背景を感じさせるモチーフを通して、単なる肖像に留まらない「文化」や「歴史の重なり」を描き出しています。
表情は抑制的で、感情を露骨に表さない人物が多く、
観る側に「この人は何を考えているのか」と想像を促します。
仲田錦玉(なかたきんぎょく)は、石川県の伝統工芸である九谷焼において、極めて高度で繊細な技法を駆使する名跡です。
特に、緻密な「青粒」と豪華な「盛金」を融合させた独自の画風で知られ、九谷焼の優美な世界を象徴する存在として高い評価を得ています。
錦玉窯の最大の特徴は九谷五彩(赤、緑、黄、紫、紺青)を用いた伝統的な上絵付に加えて、器面を埋め尽くすように極小の緑色の点(青粒)を一つ一つ手描きで施す青粒技法にあります。
この青粒の上に純金やプラチナを盛り上げて華やかな文様を描く盛金を重ねることで、他に類を見ない立体感と深みを持つ作品を生み出しています。
歴代の錦玉は、伝統的な技術を厳格に継承しつつも、時代ごとの新たな表現を探求し続けています。特に三代目以降は技術の精緻さを極め、日本伝統工芸展をはじめとする公募展で数々の賞を受賞しています。
その作品は国内外の愛好家から熱烈な支持を受け、九谷焼の美意識を現代に伝える重要な役割を果たしています。
藤原楽山は、日本を代表する備前焼の陶芸家です。
岡山県備前市の「楽山窯」に生まれ育ち、代々続く窯元の伝統を受け継ぎながら備前焼の技法を磨き続けています。現在は、2002年に襲名した三代目が営んでいます。
備前焼は釉薬をほとんど使用せず、土そのものの風合いや焼き締めによる質感を大切にする日本の伝統的な焼き物の一つで、古くから茶陶や日用木器として親しまれてきました。
楽山は備前焼の伝統に忠実でありながらも、家に伝わる「塩青焼」の技法を重んじ、独自の青備前の表現や自然釉のような焼き上がりを追求しています。
作品は、主に茶碗や花入、水指、徳利など茶道具や日用の器が中心で、その土味と焼成による自然な焼けむらが魅力的です。「無骨な土もの」という備前焼の伝統的なイメージにとどまらず、洗練された造形やバランスの良さも兼ね備えており、実用性と美術性を両立した器として高く評価されています。