皆さまこんにちは。緑和堂東京支店でございます。
今年は関東もこの数日で桜の開花が始まりました。例年より一足早く春を感じられるのではないでしょうか。コロナ禍ではありますが、春の良さを十分に感じながら体を崩すことなく安全に過ごしていきたいですね。
さて、本日は江戸時代の儒学者・亀井南冥の巻物をお客様よりご依頼いただきましたので、ご紹介させていただきます。
儒学者として主に西日本で活躍した南冥は、福岡で発見された国宝の金印「漢委奴国王印」の研究者としても有名で、当時からその名声は高く、多くの弟子を学者として育てました。
題材となっている「君子行」は中国・漢時代の民謡で、現在にも伝わる故事成語「李下に冠を正さず」という言葉の出典にもなっています。
制作時期は「寛政庚戌」すなわち寛政2年で1790年のものとみられます。寛政の改革が本格化し、自らの学問を禁じられる中、南冥は何を思ってこれを書いたのでしょうか。作品から感じ取れる作者の想いなどを想像すると、歴史やその人物の感情が自分の身に入ってくるようでとてもワクワクした気分に浸ることができます。
緑和堂では本作のような巻物作品の取り扱いを強化しております。
ご売却を検討しているお品物がございましたら、ぜひ一度弊社にお問い合わせ下さい。