月岡芳年 『月百姿傑作撰集』

『月百姿傑作撰集』は、浮世絵師・月岡芳年の代表作『月百姿』の中から、特に優れた作品を選んでまとめたものです。

『月百姿』は、明治時代に制作された全100図の木版画シリーズで、「月」をテーマに、歴史上の人物や伝説、物語のワンシーンが描かれています。源義経や弁慶、安倍晴明、藤原道長などが登場し、中国の故事や能・歌舞伎の場面も題材として取り上げられました。幻想的な月の光とともに、それぞれの物語がドラマチックに表現されています。

芳年の晩年の大作であり、どの作品も物語性があり、見る人を引き込む魅力があります。特に人気のある作品には、義経と弁慶の出会いを描いた「五條橋の月」、安倍晴明が陰陽道を使う「雨夜の月」、酒の盃に映る月を幻想的に描いた「盃中の月」などがあります。

『月百姿傑作撰集』は、そんな『月百姿』の中から厳選された作品を楽しめる一冊です。芳年ならではの美しい構図と幻想的な世界観が詰まった、浮世絵ファンにはたまらない作品集です。

今回のお品物は、上記に加え状態を考慮し今回の評価となりました。