J・トレンツ・リャド 『オリバー＆マリア』

トレンツ・リャドは1946年にスペインに生まれた「20世紀最後の印象派」や「光の収集家」などの異名を持つ肖像画、風景画を得意とする油彩画家です。

作品の特徴として風景画に関しては絵具を叩きつけるようにして散らす「スプラッシング」技法を用いて大胆なタッチと色彩が世間を魅了しています。

また、肖像画に関しては作品の数が少なく今作のような作品は非常にまれです。

トレンツ・リャドの作品の中でも特に高く評価されるのは、風景画や薔薇、庭園が描かれた作品です。さらに、生前に描かれた直筆のサインが入っている作品も高い評価を受ける傾向があります。

今回ご紹介するシルクスクリーン作品『オリバー＆マリア』レギュラーエディションは、1991年に原画である油彩画をもとに総数415部限定で制作されたものです。この作品に描かれているのは、リャド自身の息子と娘とされています。

写真ではその魅力を完全にお伝えすることは難しいですが、見る角度を変えることで絵具の質感や光沢が際立ち、その美しさをより感じていただけます。制作から30年以上が経過しているにもかかわらず、非常に良好な状態が保たれている美品であり、この点が高く評価される理由となっております。