安西水丸 作 『スモモ』 シルクスクリーン

安西水丸は日本のイラストレーターで、特に絵本や本の装画などの分野で活躍し、発色の良いカラーインクを用いて描く独特の視点の作風は広いジャンルのメディアで使用され名を広めました。

今回の作品はシルクスクリーンで20部のみ複製された物です。原画に使用されている画材のカラーインクは光に長時間当たると退色してしまう特性ある為、絵画としての流通が出来ません。メディアに載った状態ではなく、作品自体が流通するには版画の状態である必要がある為、流通量も少なくなります。

こちらの作品はテーブルの上に転がるスモモと本が描かれています。グラデーションなどではなくハッキリと分けられたスモモの緑と赤、机の黄色と本の青など色の対比が素晴らしく、何気ない静物画に見えますが脳裏に焼き付くような強さの見える作品でした。

状態も良く、人気の作家である事も加味して上記の評価としております。