池田満寿夫 『Venus』

今回ご紹介するのは、池田満寿夫 『Venus』になります。

池田満寿夫は今回ご紹介する彫刻の他に、画家、脚本家、映画監督とマルチに活動されていました。“エロスの作家”と呼ばれ、小説『エーゲ海に捧ぐ』が第77回芥川賞を受賞した際にはその内容が物議を醸したほか、テレビ出演なども積極的に行っていたため、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

今回お譲り頂いたのは、1975年にワシントンDCのLunn Gallery/Graphics International Ltdから出版された8枚組の銅版画集になります。
タイトル通りヴィーナスをモチーフとしており、『貝を持つヴィーナス』、『語りかけるヴィーナス』などの作品で構成されています。
人物は黄銅色、背景などは黒と全体的にダークトーンで統一されており、様々な作風を持つ氏の中でも珍しい質感と雰囲気を持っています。

こちらは、8枚すべて揃った完品だったことや箱・付属品の状態によりこちらの評価額となりました。作品の状態などによって評価額が上下する場合がございますのであらかじめご了承ください。