書道家、陶芸家、漆芸家、美食家。「北大路魯山人」と聞いてどの顔を思い浮かべるでしょうか?今回の譲り受けた作品は、多彩な才能の持ち主・北大路魯山人の陶芸作品です。
「唐津酒のみ」と表面には書付があり、裏面には「魯山人」のサインがあります。裏面のサインからまだ若い頃の作品であることが推測されます。
作品の方ですが、側面や底面をくまなく調べましたが、魯山人のサインがどこにも見当たりません。真贋の判定がとても難かったですが、箱の書付と箱に作品がキレイに入るという点から魯山人本人の作品であると判断しました。
陶芸家としては、人間国宝が制定された1955年に「織部焼」で認定されますが、辞退したことにより幻となりました。共に作陶した仲間に荒川豊三、川北半泥子と言った巨匠達と腕を磨きました。また、絵画ではピカソ、シャガールの元を訪れるなどスケールの大きさに圧倒されます。