今回ご紹介させていただくお品物は、玉井楽山 『茶器揃』になります。
楽山焼と呼ばれる蟹が立体的かつ写実的にデザインされた茶器で、急須、湯冷まし、煎茶碗が5点の計7点のセットとなっております。
急須には蓋のつまみ部分に天神蟹があしらわれており、湯冷まし、煎茶碗には巣穴から外をうかがっているかのように蟹が覗いています。ベージュの素地に蟹の赤がよく映えた印象的な作品となっております。
ほかに蟹がデザインされている陶器として二六焼がありますが、今回の楽山焼とともに愛媛県の焼き物になります。どちらも現在は後継者がいないことにより閉窯となっているという共通点があり、希少性とその緻密なデザインから人気の高い焼物となっています。
今回の作品は、割れや欠け、キズ等なく状態は良好でしたが、共箱がなかったためこちらの評価額となりました。
陶器の作品は箱の有無が評価の大きなポイントになりますので、店頭での買取をご希望の場合は箱もご一緒にお持ち込みくださいませ。