七宝象嵌 小物入

今回ご紹介するお品物は七宝象嵌の小物入でございます。

オリエンタルな雰囲気の今作品ですが、正確な出所は不明です。
翡翠が大きく使用されているところから中国系かと伺われ、またデザインは東南アジア色が見られます。よって、中国の中でも東南アジアとつながりの深い中国南部のお品物かと思われます。

裏面の刻印は「SILVER」とあり、純度は不明ですが大きく分けると銀製品でございます。

また七宝、象嵌の技法が用いられています。

七宝とは『七宝焼き』の略語で、金属の上にガラス質の釉薬を焼き固める技法です。
今回のお品物では鮮やかな水色の部分に使用されています。
象嵌とは一つの素材に異なる素材をはめ込む技法で、今回のお品物では色とりどりのアメジスト等の色石の部分に使用されています。

様々な技法、素材が散りばめられた豪華なお品物です。
またあまり見られない珍しい形状でもございます。
ベースが銀であること、翡翠がふんだんに使用されていることから質の高いお品物と見受けられ、今回の評価となりました。