今回ご紹介致しますお品物は、淡々斎の茶掛『花月』になります。
淡々斎は裏千家の茶人として明治、大正、昭和の3つの時代で活躍し、茶道だけには留まらず書画や和歌、能など様々な分野で才能を発揮しました。
『花月』とは一般的には風流なことを表す言葉として使われます。
茶道の世界では茶の湯の精神、技術を鍛える為に七事式という稽古を行うのですが、『花月』はその一つになります。
『花月』にもいくつか種類がありますが基本は5人で行い、花月札の「花」を引いた人が亭主としてお茶立て、「月」を引いた人が客になりお茶を飲むそうです。
茶掛作品は茶会で通年使える禅語のものや、五字一行の書は比較的評価が高くなります。
今回は二字一行であり、作品に目立ったシミや傷は見られ無かったこと、木箱でしっかりと保管されていたことを考慮しこのような評価となりました。