今回ご紹介させていただくお品物は、田辺竹雲斎作 「百合形 鱗編 花藍」でございます。
田辺竹雲斎(たなべ ちくうんさい)は、江戸時代後期から代々襲名されている日本の竹工芸家で、特に茶道具や花籠の製作で非常に高く評価されています。竹雲斎は、京都で名を馳せ、彼の作品はその精緻な技術と美しいデザイン、そして茶道に対する深い理解が反映されています。
田辺竹雲斎の花籠とは?
田辺竹雲斎の花籠は、特にその優れた技術と美しい装飾が特徴です。花籠とは、花を生けるための容器であり、茶道や日本庭園、さらには室内装飾としても用いられることがあります。竹雲斎が作った花籠は、一般的に非常に精緻で優雅なデザインが施されており、自然の美しさを引き立てるような形状が多いです。
1. 形状の美しさ
竹雲斎の花籠は、伝統的な花籠の形状を基盤にしながら、非常に洗練されたデザインが施されています。多くの作品が曲線を活かした柔らかい形状を持ち、花が自然に生けられるような安定感と美しさを持っています。表面の編み込みが非常に精緻で、見る人に深い感動を与えます。
2. 装飾の技術
竹雲斎の花籠には、細やかな彫刻や模様が施されていることもあります。自然のモチーフ、たとえば花や葉、動物などをテーマにした繊細な装飾があり、これが花籠に華やかさや生気を与えています。また、装飾はあくまでも控えめで上品であり、過剰な装飾を避け、素材の持つ美しさを最大限に引き出しています。
3. 茶道具としての機能性
竹雲斎の花籠は、茶道具としての実用性を考慮して作られています。茶席で使用される花籠は、花を美しく生けるために安定感が必要ですが、竹雲斎の作品はその機能性も十分に満たしており、実際に使用する際にも非常に優れたバランスを持っています。
こちらのお品物は二代竹雲斎の作品でございました。
共箱で作品自体にも壊れ等がないことを考慮し上記の評価とさせていただきました。