元田五山は飛騨一刀彫の作家で、仏像彫刻や屋台彫刻を制作しています。
1977年より制作している童子シリーズは氏の代表的な作品です。兄であり師匠である元田月山氏も飛騨一刀彫の作家になります。
飛騨一位一刀彫の始まりは飛騨工と呼ばれる社寺建設の技術者たちです。
イチイの木は秋に赤い実をつける針葉樹ですが、年輪が詰まってがいるため暴れにくく加工しやすいことに加え、美しい艶と茶褐色が特徴です。
飛騨“一位”一刀彫はこのイチイの木を着色等せず表現していくもので、国指定の伝統工芸品となっています。
今回お譲り頂いた『般若面』は、一位一刀彫による木彫の作品です。
鼻先にちょうど年輪の中心部が来るように彫り出されており、般若の顔に沿って同心円状に木目が走っています。
細部の欠けや擦れ、カビ等もなく状態が良好だったためこちらの評価額となりました。
作品の状態によっては評価額が変動する場合もございますのでご了承ください。