ハンドベルク(Handwerc)、シモンハルビック(Simom Halbig)の『ビスクドール』2体をご紹介いたします。
ハンドベルクとシモンハルビックはそれぞれ別のドイツのビスクドールメーカーです。親しみやすい表情が特徴のメーカーです。
2体とも、おおよそ100年以上前に製造されたお品物となります。
アンティークビスクドールとして有名なメーカーを挙げると、ジュモーやブリュなど、フランスのメーカーとなります。
ブルジョア階級の貴婦人・令嬢に向け作成されたものが初期のビスクドールとなります。
1880年代ごろ、フランスのビスクドールは全盛期を迎えます。
そのころドイツ製のビスクドールはやや影の薄い存在でしたが、高い品質のオールビスクの人形を作成し高評価を得ていました。
その後1890年代に大量生産に踏み切り、子どもが遊びやすい「コンポジションボディ」のものがメインとなりました。
コンポジションボディとはおがくず等を混ぜた軽い扱い易い素材で作成されたボディを意味します。
またシモンハルビック社は、傾けると瞳が閉じるスリープアイと呼ばれる技法を発明し、1892年に「眠り人形」として特許を取得しました。
今回のお品物は2点とも、コンポジションボディかつスリープアイのお品物です。ビスクドールとしては比較的新しい年代の大量生産品であること、また状態を考慮し、2体合わせて今回の評価となりました。