藤堂凌雲 『花鳥画 双幅』

皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。

今回ご紹介させていただきますお品物は、藤堂凌雲 作 双幅の花鳥画でございます。

藤堂凌雲は、江戸後期から明治時代にかけて活躍した日本画家です。
四条派の大西椿年や南画家の山本梅逸に学び、花鳥画家として出世しました。信濃の出身ですが、明治維新後は江戸に出て活躍しました。
作品は、写生に重きを置く四条派の画風に端麗で柔らかい彩色を落とし込んだものが魅力的です。

本作は、双幅の花鳥画となっております。双幅とは、二つで一つとなる作品の呼称です。それぞれが一幅でも完結して楽しめる作品なのですが、二幅並べることで一層作品の持つ空気感を味わうことが出来ます。本作は花の枝にとまる小鳥が対をなす構図で描かれており、落ち着いた品のある筆致に季節を感じられる一作です。

今回は専用の箱が付随していたこと、長年収納されていたものの比較的シミ等が見られなかったことを考慮し、こちらの評価とさせていただきました。
日本画掛軸作品で整理を検討されているお品物がございましたら、お気軽にご相談くださいませ。