今回ご紹介するお品物は、平野 千里 作「木彫 卑弥呼像」でございます。
平野千里は有名な彩色木彫家である平野富山の息子です。
今回の作品を見て、スカーフや土台の部分が非常に色鮮やかだと思いませんか?
このように多種多様な色彩で何度も塗り重ねを行う技法を極彩色を言います。
平野千里はこの極彩色を非常に得意としており、生み出す作品は本当に色鮮やかで美しいものがほとんどです。
今回の作品も、元々は一本の木を削って作られておりますが、千里の色彩によってまるで本物の人肌のように表現されております。
まさに日本が誇る職人芸の賜物ではないでしょうか。
作品名にある卑弥呼は謎の多い女王として非常に有名です。
名前は誰もが一度は耳にしたことがある人物ではないでしょうか。
卑弥呼は占いやまじないを使って、その日の天候や戦の勝敗を予言していたと言われております。こちらの謎に包まれたポージングもきっと千里が想像したまじないを具現化したものではないかと推測しております。
布のシワ、肌の色艶、セクシーな表現、どの角度から見ても文句のつけようがない素晴らしい作品でございました。
共箱が欠品しておりましたが、総評してこちらの評価とさせていただきました。
素敵なお品物をご依頼いただき誠にありがとうございました。