皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物はこちら、三尾呉石 作『虎図 双幅』でございます。
三尾呉石は、明治期から昭和期にかけて活躍した日本画家です。
15歳の時に日本美術協会に出品した作品が認められ、その縁から動物画の巨匠・大橋翠石に師事しました。特に虎画において一線を画す描画力を誇り、「虎の呉石」と称されています。
本作もまた一対の虎を描いた双幅作品であり、呉石の作家性が良く表れた作品と言えます。凛々しく清廉に佇む虎と、猛々しく吼える虎が綿密な写実性をもって描かれ、自然界に在る虎の二面性が一つの作品として表現されています。簡潔ながら迫力と気高さが感じられる見事な作品ですね。
今回は作家の知名度に加え、作家の得意とするモチーフであったこと、専用の箱が付随していたこと、また状態等を考慮しましてこちらの評価とさせていただきました。
緑和堂では作家を問わず、多くの掛軸作品を取り扱っております。整理を考えているお品物がございましたら、お気軽にご相談くださいませ。