松尾敏男 『遊鯉』

松尾敏男は1929年長崎県生身の画家です。

堅山南風に師事し、日本美術院理事長を務めた人物として知られています。作風は、花鳥、人物、風景、動物など幅広くモチーフとしています。美術院の正系に位置しながら新しい画法に挑みました。

今回ご紹介の『遊鯉』は錦鯉をモチーフとした作品です。
画面をゆったりと泳ぐ錦鯉は鱗まで丁寧に描かれ、主題として存在感を放ちます。また、ヒレは透明感を見せる技法が使われており、より繊細さが感じられます。

こちらのお品はキズやシミなど見当たらず外箱も付属している状態でした。松尾敏男の作品は花鳥を題材としたものが人気となります。特に、牡丹や鷺を題材とした作品が有名です。
今回のお品は鯉が題材であり、人気のものから少し外れているため、こちらの評価となりました。