皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介するお品物はこちら、伊勢崎晃一朗 作『引出黒茶碗』でございます。
伊勢崎晃一朗は、1974年生まれの備前焼作家です。
人間国宝である備前作家・伊勢崎淳の長男として生まれ、現在においても活躍の幅を広げておられます。
アメリカの陶芸家、ジェフ・シャピロのもとで二年間陶芸を学んだのち備前に戻り、父・淳のもとで独立しました。以降は多くの展覧会で受賞を重ねつつ、個展やグループ展を開催する人気作家となっております。
本作は、引出黒茶碗のお品物となります。引出黒とは、鉄分の多い釉薬を使い、鉄釉が溶ける高温での焼成中に引き出し急冷することによって黒色を発色させる技法です。
晃一朗の人気の理由として造形のユニークさが挙げられますが、本作も斜めに入った筋が美しく、そしてよく手に馴染む形をしております。色味も、一重に黒一色ではなく、窯変を上手く取り入れた動きのある美が感じられます。
今回は作品の特徴に加え、専用の箱が付随していたことを考慮しましてこちらの評価とさせていただきました。