こちらは、容山の銘が入った尺八作品となります。
尺八の査定でのポイントとして、「作者銘が入っているか」というのが重要になります。作者銘は、尺八本体に焼き印で押されているパターンが多いです。その作者の需要が高ければ評価額も期待できます。
本作は「容山」の銘が入っております。こちらは東京都豊島区で活動されている製管師・引地容山さんの工房で作られた尺八となります。
竹材の選定から製管工程一つ一つに独自の拘りを持つ方で、現代の一流製管師に数えられます。
また、同じ作家さんが製管した尺八であっても、その装飾の強さによって評価は変動します。
今回のお品物でいうと、息を吹き込む「歌口」という部分の素材に着目します。通常、水牛の角を用いることが多いのですが、こちらの尺八は象牙が使われており、一風変わったお品物と言えます。
尺八の上下をつなぐ「中継ぎ」の部分に銀線が使われているのも、人気の高い装飾となります。
作家の人気・作品の装飾性をもとに、今回はこちらの評価とさせていただきました。