鈴木玩々斎は明治から昭和にかけて活躍した竹芸家で若い頃は同じく竹芸家の山下巧竹斎に師事しその後独立、その翌年に森華堂より「元々斎」の号を受けました。10年近く「元々斎」として活動していましたが1923年に「玩々斎」に改名しました。改名後は展覧会などにも出展し高い評価を得たと言われています。
今回の紫竹柵廣口花籃は紫味を帯びた竹を編み込んで作られており、一見すると荒々しい造りに見えますが、縦と横の軸に加え、螺旋状にめぐらされた竹で纏められている為透かしの様な効果を得ながら強度を保っています。また、持ち手や口、底部など負荷のかかりやすい場所を見てみると複雑にそして緻密に作られており玩々斎の技術と芸術性の高さを垣間見ることができます。
こちらのお品物は人気作家の作品であることに加え、共箱も揃っている点も加味して上記の評価としております。