中国の墨(唐墨)は現在でもとても人気が高く、特に文化大革命(文革)以前のお品物は特に人気が高くなっております。その中でも今回のお品物にもあるように「曹素功」は中国の明時代末期頃から続く製墨の工房で、見た目の豪華さなどよりも実用性を重視されて作られている点で非常に高い評価を受けています。
こちらのお品物は側面記されている「五石漆煙」は製法を表しており、一般的に最上級の物とされています。また文革によりそれまでの封建的な表現は「油煙一〇一」から「一〇四」までの数字が当てられるようになり、五石漆煙は油煙一〇一と表記されるようになりました。
今回のお品物は多くの文化財が失われた文革より前の物であるにも関わらず状態も良く箱も揃っており貴重なお品物であると言えるので上記の評価となっております。