高光一也 『静物』

皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。

今回ご紹介させていただきますお品物は、高光一也 作 油彩画『静物』でございます。

高光一也は、石川県金沢市出身の洋画家です。

石川県立工業学校図案絵画科を卒業し、在学中に岸田劉生の率いる「草土社」に傾倒します。1929年に中村健一に師事し、1932年に第13回帝展に出展した『兎の静物』が初入選を果たします。その後は戦後日本の洋画壇を代表する画家の一人として活躍しました。
高光は女性画や風景画、静物画を多く描きます。写実を根幹としながらモード的な要素も取り入れており、描くスタイルの多彩性も特徴の一つと言えます。

本作は皿上に盛り付けられた果物を描いた静物画となります。写実性の高い描画とお皿のデザインにまでこだわった配色バランスが見栄える作品です。

油彩画は長年飾ることにより剥落やひび割れの起きやすいお品物です。今回は付属品こそありませんでしたが、比較的良い状態で保存されていたため、こちらの評価とさせていただきました。