皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介させていただきますお品物は、『宋坑端渓長方硯』でございます。
中国文人の文房趣味とされる硯、墨、筆、紙の四つの文房具のことを「文房四宝(ぶんぼうしほう)」といい、硯の中でも最高峰とされているのが「端渓硯(たんけいけん)」になります。
端渓硯は広東省の斧柯山にある渓谷を産出地とする唐硯です。唐硯の特徴として、硯に天然石が持つ紋様(石紋)が表れるという点があります。端渓の老坑には突出して美しい石紋があり、その点で多く種類のある唐硯において最も高い人気を持っています。
「宋坑」は、端渓一帯の坑の中では比較的リーズナブルな端渓硯となります。馬肝色と呼ばれる茶色味のある石色を持ち、墨おりの早さが特徴的です。
今回は宋坑の端渓硯であり、未使用品で状態が良かった一方、石紋があまり目立たないお品物であったため、こちらの評価とさせていただきました。
端渓硯は種別、模様などによって評価の変動しやすいお品物です。気になるお品物がございましたら、お気軽にご相談ください。