皆さんこんにちは、緑和堂京都本店です。
今回ご紹介するのは鵬雲斎好 永楽善五郎 作 『仁清写花筏水指』です。
千家十職の一つとして知られる京焼の名工、永楽善五郎の作品ですが、こちらのお品物は十六代である即全の作品となります。
近年でも屈指の名工として挙げられる永楽即全ですが、十五代である父の正全が早くに亡くなったことで18歳の若さで歴史ある永楽を襲名することになります。即全の作品は、それまでのイメージの強かった鮮やかな色彩の交趾焼に加えて華やかな絵付けが特徴でもあり、瞬く間に実力が世に知られるようになりました。
今回の作品でもある仁清写は、江戸時代の陶工・野々村仁清の絵柄を写したものですが、優美な仁清の絵柄と即全の作風は見事にマッチしており、代表的な作風であると言えます。
また、水指というお茶のお湯を入れる器に花筏の絵柄は落ち着きのあるお茶室の中に華を添えるような作品になっております。
こちらのお品物は裏千家十五代家元、鵬雲斎の書付のある共箱がついており、非常に人気が高いものとなっておりますので今回の評価をつけさせて頂いております。
緑和堂では千家の書付のあるお品物から作家不明の裸のお茶道具まで幅広く取り扱っておりますので、コレクションや遺品などの整理の際はお気軽にお声掛け下さい。