皆さんこんにちは、緑和堂東京支店でございます。
今回ご紹介する作品は李朝『染付 丸壺(丸壷)』です。
李朝とは1392年から1910年に朝鮮半島の李氏朝鮮時代につくられた焼き物です。骨董・古陶器愛好家からとても人気があり、今でも変わらず需要の高い作品となっております。
およそ500年という時代の長い間つくられた為、時代により様々な特徴や性格を持った作品があります。鉢・壷・皿など多様な作品がつくられ、白磁の上には青花や鉄砂での絵付けや陰刻・象嵌などがほどこされていました。
13世紀から14世紀に中国の影響を受け白磁がつくられるようになります。国王が白磁への関心が強かった為、15世紀頃には御器として多く用いられるようになり1460年頃には官窯が築かれ白磁の制作が本格化していきました。16世紀末には豊臣秀吉により朝鮮の陶工が日本へ呼ばれ陶器窯の急激な増加をもたらし、日本の陶器の歴史に大きな影響を与えました。17世紀から18世紀頃に雪白色や乳白色のような綺麗な白色へと変化していき民間の需要も高まっていきました。19世紀頃になると民間に焼物の技術が継承されていきました。
長い歴史の中で多種多様な作品がつくられ、ややいびつな造形のものでも、それも愛嬌としてとらえ楽しむことができるのも李朝の魅力の一つです。
今回の作品は高さ15cmほどで呉須を用い牡丹が描かれております。
年代や作品の絵付けなどを考慮しまして今回の評価額となっております。