皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介させていただきますお品物はこちら。中島千波 作 リトグラフ『白い薔薇』でございます。
中島千波は長野県小布施町出身の日本画家です。
日本画家・中島清之の三男として生まれ、幼い頃より父から絵の手ほどきを受けており、自身も日本画家になることを目指して東京藝術大学日本画科へ進みます。大学院在学中に院展で初出品した作品が入選となり、大学院卒業後も奨励賞などを複数回受賞しています。
作品の多くは桜をはじめとした花がテーマとなっており、特に中島の描く桜は力強い幹と、繊細で儚げな花びらが見る者をひきつけます。
本作の中心となるのは白い薔薇です。夜の窓辺に置かれた構図になるのでしょうか。生き生きと咲く花弁が背景色と合わさり、純白の美しさを際立たせています。上からは小さなピエロがぶら下がっており、どことなく洋画風のエッセンスも感じられる一作です。
今回はリトグラフ作品となり、シミ等もなく良い状態で保管されていたためこちらの評価とさせていただきました。