皆様こんにちは。緑和堂東京支店でございます。
今回ご紹介させていただくお品物は、ゲルト・クナッパ―『湯呑』になります。
まず初めにゲルト・クナッパ―についてご紹介させていただきます。
ゲルト・クナッパ―Gerd Knäpperは1943年、ドイツ西部の工業都市であるヴッパータールWuppertalに生まれました。
一度は塗装工として就職しましたが、芸術の道を諦めきれず修行のため欧州諸国、インドなど各地を回ったのち渡米しました。ニューヨークで彫刻家のアシスタントとして働きながらメトロポリタン美術館等に度々足を運び、そこで日本の茶道と出会いました。
1967年、加藤唐九郎に会うため初来日し、濱田庄司を益子に尋ねました。その後ドイツへいったん帰国し、1年半の陶芸修行ののちイギリスの陶芸家であるバーナード・リーチの元へ訪れ、そこで益子焼の陶芸家でのちに人間国宝に指定される島岡達三を紹介されます。
その後栃木県益子市に移住、塚本製陶所で修業したのち1969年26歳の時に外国人としては初めて益子で窯を開きました。
波紋や渦、貝を思わせる造形や独特の幾何学模様が特徴的で、モチーフの多くは自身が旅をした国々・日本でみた風景が元となっています。
今回の作品は、氏の作品らしいざらざらした質感に等間隔の多面体的造形が特徴的です。モダンな造形は確かな存在感がありますが、益子焼特有の砂気の多い質感なども相まってどこかぬくもりを感じる作品となっています。
今回の作品は保存状態もよく、箱等の付属品もそろっていたためこちらの評価額となりました。作品の状態によっては評価額が変動する場合もございますのでご了承ください。
緑和堂では、ゲルト・クナッパ―の作品を集めております。
LINEやメールなど、お写真での査定も行っておりますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。