こちらは亀井楽山 作『高取肩衝茶入』 に鵬雲斎の書付がされたものとなります。
高取焼は福岡県朝倉郡で継承されている、400年の歴史をもつ古窯です。茶陶器が制作の中心であり、中でも高取の茶入は無類の人気を持ちます。
本作の作家・亀井楽山は、1945年生まれの高取焼の陶芸作家となります。西日本の工芸展や美術展にて多くの受賞歴を持っております。
肩衝(かたつき)茶入は、上方部(肩)の部分が角ばり、横に張り出した茶入です。現在見かけられる茶入の多くは、この肩衝の形をしているのではないでしょうか。
共箱には、鵬雲斎の書付がございました。また蓋裏には鵬雲斎の花押も見られました。鵬雲斎は、茶道裏千家十五代にかぞえられる茶道の巨匠です。つまり本作は、鵬雲斎の認めた(証明した)茶道具であるということができます。
高名な方に認められた作品は、そうでないものと比較して評価が高まりやすい傾向にあります。
加えて今回は状態が良かったことを考慮し、こちらの評価とさせていただきました。