皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介するお品物はこちら。永楽善五郎 作『色絵独楽茶碗』に淡々斎の書付がされたものになります。
「善五郎」は、室町時代から続く京焼の家元の一つです。茶道の三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)に出入りする十の職家を表す「千家十職」の一つ、土風炉師・焼物師に数えられます。
初代から九代までは西村姓でしたが、十代からは永楽姓を名乗るようになり、同時に茶陶の分野にも進出しました。当代は十七代となります。
本作は、十六代永楽即全の作品となります。十六代は京都伝統陶芸協会の初代会長を務めるなど、茶道の伝統を世に広めた人物として知られています。
十六代は仁清写の独楽茶碗をいくつも制作しており、本作もその一つとなります。大きな駒の絵付が特徴的ですね。
共箱には裏千家十四代・淡々斎の書付がございました。高名な方の書付がある作品は、そうでないものと比べ評価の高くなりやすい傾向があります。
今回は共箱、本品ともに良い状態で保存されていたことも考慮し、こちらの評価とさせていただきました。