皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介させていただきますお品物は、二代 小川長楽 作『黒茶碗』に淡々斎が書付を施したものとなります。
小川長楽は楽焼の作家であり、現在は三代目が活躍しています。
初代は楽焼の元祖である楽家の十一代・慶入に師事し、そこで才能を見出されて独立しました。
初代の楽焼の伝統を守りつつ、それを発展させるスタイルは二代にも引き継がれます。二代・長楽は楽焼の「焼貫」と呼ばれる焼成技法を発展させ、それまでより大きなものにも焼貫を使えるようにするなど、楽焼の進化に貢献しました。
本作は、二代の制作した黒茶碗となります。伝統を感じさせる黒釉の中に、所々釉薬を外した箇所があり、アクセントとして機能しています。
共箱には裏千家十四代・淡々斎の書付がございました。高名な方の書付がある作品は、そうでないものと比べ評価の高くなりやすい傾向があります。
今回は目立つ傷等が見られなかった点も考慮しまして、こちらの評価とさせていただきました。