皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
今回ご紹介する作品は、柴崎重行 作 「眠り熊」になります。
柴崎重行といえば、今では定番化した北海道の木彫り熊の先駆け的存在となった巨匠です。北海道の木彫りの熊を名産品としてだけではなく、美術品・アンティーク品・芸術品に高めていきました。
柴崎が作る熊は手斧で割った面を主として掘り進める「ハツリ彫」という技法で作られ、その技術の高さに人々を驚かせました。柴崎が作る独特な愛くるしさのある熊は瞬く間に人気となり、多くの方から注目を集めました。
柴崎が作る木彫り熊は、現代のようなリアルな姿ではなく、毛並みなどを彫らない「抽象熊」と呼ばれるものですが、現代では時代の変化とともにリアルな木彫り熊が名産品として制作されており、抽象熊を目にする機会はほとんどありません。
その為、抽象熊の木彫りは「幻の熊」と呼ばれています。しかしその芸術性の高さから現代は大きく見直されることが増え、骨董業界だけでなくクリエイターなども含め徐々に人気を高めていっています。
今回のお品物は、熊の眠っている姿をイメージした作品で柴崎重行らしい可愛らしい仕上がりの作品となっています。眠り熊の作品は、柴崎重行が作る作品の中でも数はあまり多くはなく珍しいお品物となっています。中でも今回のお品物は、高さが20㎝を超える大きなものでしたので貴重な作品と言えます。
少し気になる点は上から見た際にひび割れのような傷が入ってしまっている点です。これらの内容を加味しても評価額は高く上記のようになっております。