中村六郎 『備前片口』

皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。

今回ご紹介させていただきますお品物は、中村六郎 作『備前片口』でございます。

中村六郎は、岡山県備前市出身の備前焼作家です。
自身の父親が有名陶芸家と親しく、その影響で陶芸家を志すようになりました。終戦後の1945年よりのちの人間国宝作家・金重陶陽に師事し、研鑽を積みます。そして1961年には「六郎窯」を築窯し独立します。その後は日本現代陶芸展をはじめ様々な展覧会で受賞され、1986年には伝統工芸士に認定されております。

大酒飲みであった六郎は、酒器作りの名人として知られています。
本作は片口となっており、備前の土色を生かした薄手の器は、取り回しがしやすい実用的な造形となっております。六郎の酒器に対するこだわりが垣間見える逸品と言えるでしょう。

今回は作家の得意とする酒器作品であり、綺麗な共箱と一緒にお譲りいただきましたため、こちらの評価とさせていただきました。
備前焼作品で気になるお品物がございましたら、是非一度緑和堂までお問い合わせください。