今回ご紹介させていただきますお品物は、金城次郎 作『抱瓶』でございます。
金城次郎は沖縄の焼物である壺屋焼の作家です。
1911年に沖縄県に生まれ、1946年に独立しました。柳宗悦や濱田庄司、河井寛次郎ら民藝活動家から強く影響を受け、「用の美」を反映した製作を行いました。
1985年には国の重要無形文化財「琉球陶器」保持者に認定されております。
作品としては、魚や海老をモチーフにした『魚文』と呼ばれる絵柄の作品が代表的です。本作でも二対の魚が独特な色彩で描かれ、力強い線彫りと構図からは躍動を感じさせます。
「抱瓶」は沖縄で使われる携帯用の酒瓶であり、沖縄独特の日用美を体現させた作品ともいえるでしょう。
今回は作家の代表的な絵柄であり、状態良く保存されていたことも考慮しましてこちらの評価とさせていただきました。
陶芸作品全般を、緑和堂では多く取り扱っております。処分でお困りのお品物がございましたら、是非一度お問い合わせくださいませ。