皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物はこちら。薩摩ガラス工芸の薩摩切子 『切子猪口』でございます。
薩摩ガラス工芸は、鹿児島県で薩摩切子を製造しているメーカーです。
薩摩切子は二十八代島津斉彬の命によって鹿児島で生み出されましたが、わずか20年あまりで姿を消し、幻の工芸品となっていました。しかしおよそ100年の時を経て、鹿児島県の「再び薩摩切子を甦らせたい」といった呼びかけから1985年に設立されたのが、薩摩ガラス工芸株式会社です。
当時の発色を再現するには歳月と苦労を要し、中でも難色と言われたのが紅色でした。しかし本作で見る通り、薩摩ガラス工芸は見事な紅色を完成させております。
透明ガラスに着色ガラスを重ねる「色被せガラス」が取り入れられ、目立たせた彩色が高級感を演出する猪口となっております。
薩摩切子は色によって評価が変わります。今回は発色の難しい紅色の製品であったため、こちらの評価とさせていただきました。