皆様こんにちは。緑和堂東京支店でございます。
今回ご紹介させていただくお品物は、角偉三郎『朱塗 盃』になります。
まず初めに角偉三郎についてご紹介させていただきます。
角偉三郎は1940年、石川県輪島市に生まれました。
輪島塗の下地職人の家に生まれ、15歳の頃より沈金の修行を始めました。沈金とは、漆の表面に刃物で文様を彫り、そこに漆を擦り込んだのち金箔や金粉を埋め込む技法のことを指します。
漆は素手で触るとかぶれるというのは周知のことかと思いますが、これは漆に含まれるウルシオールという成分によるもので、マンゴーの皮などにも含まれています。体質によっては漆の木の近くを通っただけでもかぶれることがあり、効果的な薬剤もないため素手で触るなどしないことが重要です。長時間漆に触れていると段々と耐性が付くとは言いますが、角偉三郎は漆を素手で器に塗り付ける手法を取っていました。
今回の作品も、氏らしい深い朱色が美しいお品物となっております。底部は厚めに切り出されており、小さいながらもぽてっとしたフォルムが存在感のある一品となっています。
今回の作品は傷等なく、保存状態も比較的良好だったためこちらの評価額となりました。作品の状態によっては評価額が変動する場合もございますのでご了承ください。
緑和堂では、角偉三郎の作品を集めております。
LINEやメールなど、お写真での査定も行っておりますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。