今回ご紹介させていただくお品物は、金正玉作 『花器』になります。
司饔院と呼ばれる朝鮮王朝御用達の窯に所属する職人を沙器匠と呼び、金正玉は代々沙器匠を輩出してきた家系の七代目にあたります。
1996年には韓国の国家無形文化財(日本でいう人間国宝)に指定されました。
今回の作品はベースとなる赤土の上から白い泥をかけて化粧を施した粉引と呼ばれる技法の壺になります。工程と素材により、分厚くぽてっとした造形に仕上がるのが特徴です。
下重心で柔らかな曲線を描くフォルムと、粉引特有の分厚さがあたたかく素朴な印象を与える作品です。
保存状態もよく、箱等の付属品もそろっていたためこちらの評価とさせていただきました。作品の状態によっては評価額が変動する場合もございますのでご了承ください。